政府税調の会合で、法人税減税の代替財源案が提示されたという記事。
ごく短い記事なので、税調の資料を見た方が話が早いでしょう。
法人税率引き下げ(国税)の財源措置の例(PDFファイル)
昨日の当サイトで取り上げなかった項目のうち大きなものとしては、貸倒引当金・返品調整引当金の廃止・縮減があります。増収見込みの試算として、「全廃し4年で繰り戻す場合、2,000~2,500億円」とされているので、「全廃」も考えているようです。そうなると、(ほかに損金算入が認められている引当金はないので)法人税から引当金が全滅することになります。
金融機関には大きな影響が出そうですが、はやくまともに税金を払え、ということでしょうか。
返品調整引当金も特定の業界に大きな影響が出ることになります。
また、減価償却を財源としたことについては、(優遇しても)雇用に結び付く労働集約型産業にはメリットが少ないという理由が書かれています。利益確保のため、限度額を使いきれない例が多いという点も挙げられていますが、これは優遇の効果がないことの証拠というより、確定決算主義の悪影響ではないかと思います。
そのほか、受取配当金の益金不算入制度の見直しもかなり大きな影響を見込んでいます(1,500~1,700億円)。
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