石川県金沢市の株式会社ADI.Gという会社の倒産記事。歯科医療用器械・材料などの卸をやっている会社で、「12月16日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日弁済禁止の保全処分命令および監督命令を受けた」とのことです。
2019年5月期には約65億400万円の売上を計上していたそうですが...
「しかし、その後は新型コロナウイルス感染拡大の影響から売り上げが減少。このため、歯科医院向けのPCR検査キットの提供を開始したほか、歯科クリニック向けのクラウドサービスに注力して業容低下に対応した。こうしたなか、2025年5月期に入り過年度より不適切な会計処理を行っていることが発覚。金融機関へ支援を要請したものの、一部の金融機関から同意が得られず、民事再生手続きによる抜本的な再建を目指すこととなった。」
負債は約64億円。
粉飾の規模や手口も知りたいところです。
負債額約67億円 粉飾決算で不適切な会計処理も発覚 歯科医療用器械ADI.Gが民事再生適用申請(TBS)
「今年に入って粉飾決算による不適切な会計処理を行ってきたことが発覚し、金融機関への支援を要請したものの、同意が得られなかったということです。
このため今回、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、抜本的な再建を目指すことになりました。負債はおよそ64億円が見込まれていて、石川県内では過去10年間で2番目に大きい負債額です。」
不適切な会計処理発覚し負債約64億円で倒産へ…金沢市の歯科医療用器械・機材の卸売会社「ADI.G」(FNN)
「近年はDX事業としてIT補助金に絡めた提案を強みに2019年5月期には年売上高約65億400万円を計上した。
その後は新型コロナの感染拡大の影響から売上が減少。横浜本社をはじめ複数拠点を開設していたことから固定費の負担が重く、収益性は低調に推移していた。こうした中、2025年5月期に入り不適切な会計処理を行っていることが発覚。」
銀行にも影響が出ているようです。事前に知っていたでしょうから(「金融機関へ支援を要請」)、中間決算にはある程度織り込み済みでないといけません。
債権の取立不能又は取立遅延のおそれに関するお知らせ (富山銀行)(PDFファイル)
貸出金 935 百万円だそうです。
「上記債権につきましては、保証・引当等により保全されていない部分について 2025 年3月期第3四半期において必要な引当処理を実施いたします。」