公認会計士が監査業務以外にどのような分野で活躍しているのか実態を調査することが目的の調査であるとされています。
「公認会計士の多様な可能性を潜在的な公認会計士志望者にアピールする資料を提供すること」も調査の意義に含まれていますが、なぜか会員専用のページへの掲載となっています。
2009年から2014年の期間に、登録先を大手監査法人(4法人)から個人に変更した会員・準会員(他の監査法人への転職は含まない?)を対象に、電子メールや郵送で回答用ウェブサイトでの無記名回答を依頼する方法によりアンケートを実施しています。1300名弱の回答があったそうです(会員と比べて準会員の回答率はかなり低い)。
詳しくは紹介できませんでが、以下のような興味深い結果が示されています。
・大手監査法人の早期退職プログラムの影響で、退職者は 2009 年以降増加し、同プログラムが実施されなくなった後も退職者数の水準は高止まりしている。
・定年退職、退職プログラムの利用は少なく、7割は自己都合退職等
・組織内会計士(定年退職者を除く)の退職時と回答時の年収の比較では、年収カテゴリが上昇したのが2割、下降したのが3割、同一カテゴリが4割(カテゴリの幅は2百万円~5百万円、ただし、6百万円未満は一つのカテゴリ)。(ということは退職により年収は下落?)
・監査法人を退職した結果についての満足度では、大変満足していると、おおむね満足しているを合わせて9割近く
以上をやや強引にまとめると、多くの大手監査法人退職者は、年収が下がるにもかかわらず、自己都合で退職し、その結果、満足しているということでしょうか。また、大手監査法人は人手不足だといわれていますが、その原因は、2010年前後のリストラプログラムの影響が残っていることにもあるわけで、自業自得の面もありそうです。
今年の協会定期総会前に公表されていれば、いろいろと議論の材料になったかもしれない報告書だと思います。
日本弁護士連合会では「弁護士白書」というのを公表しているそうです。会計士協会も今回のような単発の調査もよいのですが、実態調査を継続してやるのも意味があると思われます。
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年収激減、ビンボー弁護士の悲惨な現実 資格エリートだったはずが…なぜ?(sankeibiz)
基礎的な統計情報(弁護士白書2015年版等から抜粋)(日本弁護士連合会)
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