非上場の中堅映像機器メーカー「オリオン電機」(記事によれば07年3月期のグループの総売上高3200億円)が、税務調査で、06年3月期までの7年間に約115億円の所得隠しを指摘されていたという記事。
「関係者によると、同社がタイの現地法人で生産した液晶テレビなどをメーカーに卸す際、その売り上げの一部を香港にある法人名義の口座に振り込ませていたという。
この香港法人は事業実体が無いペーパーカンパニーだったことが判明。オリオン電機との間に資本関係はなかったものの、国税局は実質的な支配関係にあると認定したという。海外で発生した所得には課税されない、いわゆるタックスヘイブン(租税回避地)である香港に利益をプールし、日本の当局に対する税務申告を怠ったなどと指摘されたとみられる。」
記事を読む限りでは、移転価格税制といった難しい話ではなさそうです。それにしても、非上場会社で3000億円もの売上があり、しかも隠さなければならないほど利益が出ている会社が存在していたとは思いませんでした。非上場で余分なコストがかからないからもうかっているのかもしれませんが、逆に、非上場で誰も監視していないのでこうした税務上の問題(会社の言い分がわからないので脱税とは断定できませんが)が発生してしまうともいえます。
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