会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

シティバンクの個人向け営業部門を 日本の銀行が買う価値はあるか?(現代ビジネスより)

シティバンクの個人向け営業部門を 日本の銀行が買う価値はあるか?

シティバンクの個人向け部門売却を取り上げた記事。

この事業は「レモン」かもしれないそうです。

「シティバンクの日本のリテールビジネスは、経済学者ジョージ・アカロフが言うところの「レモン」(酸っぱいミカン。持ち主だけが知っている不具合を抱えた中古車のような商品の喩え)である可能性が大いにある、と言うべきだろう。

日本にあってシティバンクはひどく行儀が悪かったと言っていい。同行は、金融庁から、2004年、2009年、2011年と近年だけで計3回に亘る業務停止命令を受けた。率直にいって、同行がアメリカ様の会社でなければ、銀行免許剥奪であってもおかしくなかったのではないか。「CITI」は「していい」ではなく「サイテイ(最低!)と読みたいところだ。

また、親会社のシティグループが東京証券取引所に上場した際には(2007年11月)、上場とほぼ同時に、本国で1兆円規模の追加損失の発生を発表したことがあった。近年、我が国は、シティグループに「なめられてきた」と言ってもいいのではないか。部分的にではあれ、シティグループが日本から出て行くこと自体は少しも惜しくない。

入札に参加している銀行は、何としても高値を払いすぎることなく、願わくは、できるだけ安くシティのリテール・ビジネスを買って、そのビジネスから、後年シティグループが悔しがるほどの利益を上げて欲しいものだ。そのためには、リスクやコストをできるだけ抱え込まずに、売りたい側の事情を見極めて、必要な部分だけを十分に採算の取れる値段で買うべきだ。」

数年後に巨額のれん減損ということにならなければよいのですが・・・。
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