生命保険国内大手8社の08年4~12月期の業績を取り上げた記事。「8社の有価証券評価損は計約1兆8千億円にのぼり、穴埋めのために同じ規模の準備金が取り崩された」そうです。
企業会計原則の一般原則では「資本取引と損益取引を明瞭に区別」すべきであると明言しています。準備金の繰入は費用なのだから、取り崩しも利益でよいということなのでしょうが、生保の会計ルールで認められているとはいえ、そもそも利益の積み立てにすぎないものを引当金のように費用計上すること自体、疑問に感じます。また、記事によれば、準備金をまったく取り崩さなかった会社、約3割取り崩した会社、半分取り崩した会社、全部取り崩した会社などがあり、取り崩し方法も恣意的な感じがします。100年に一度の金融危機ということであれば、これから先も何が起こるかわからないのですから、取り崩すどころか、将来のリスクに備えてむしろ積み増ししなければならないはずです。
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