当社連結子会社における雇用調整助成金の受給に関する調査及び2024 年 10 月期決算発表延期のお知らせ(PDFファイル)
エ イ チ ・ ア イ ・ エ ス(東証プライム)のプレスリリース(2024年11月25日)。
連結子会社における雇用調整助成金の不正受給の疑いについて、東京労働局による調査を受けているとのことです。また、会社から法律事務所に調査・分析を依頼していて、連結決算に及ぼす影響の確認には一定の時間を要するため、決算発表を延期するとのことです。
「このたび、当社連結子会社である株式会社ナンバーワントラベル渋谷(所在地:東京都大田区代表取締役社長:RANJAN KUMAR DASDEB)において、2020 年4月から 2023 年3月までの期間、雇用調整助成金の不正受給を行っていた疑いがあるとして、東京労働局による調査を受けております。
上記調査は現在も継続中であり、当社は、同社の親会社としてこれに全面的に協力しておりますが、当社としては、初期的な社内調査及び外部専門家であるアンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業による助言に基づき、当該子会社に不正受給があった可能性が極めて高いと考えております。上記期間における当該子会社の雇用調整助成金の受給総額は約 1 億円ですが、受給済みの雇用調整助成金の返納を含め、労働局からの調査結果が出次第、同社は速やかにその判断に従う意思でおります。
当社を含む HIS グループ全体においても、雇用調整助成金の受給に関して何らかの問題が生じていなかったかを確認するため、外部専門家であるアンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業に調査及び分析を依頼し、自主的にその進捗を東京労働局に報告し、東京労働局の指示を仰ぎつつ、検討を進めております。」
決算への影響は...
「当社連結決算に及ぼす影響の確認には一定の時間を要するため、2024 年 12 月 13 日に予定しておりました 2024 年 10 月期決算発表を延期することといたしました。」
上場会社のこういう事例は、まだまだ打ち止めではないのかもしれません。この例も、3年間も不正が続いていたのに、発覚したのはおそらく比較的最近なのでしょう(そうでなければもっと早く開示していたはず)。
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(補足)
日経でも報じられています。
「調査を受けているのは連結子会社のナンバーワントラベル渋谷(東京・大田)。20年4月から23年3月までに雇調金を約1億円受給した。同社は日本に在住する外国籍の顧客に航空券などを販売していた。」
「HISを巡っては、21年12月にも子会社2社で観光需要喚起策「Go To トラベル」の給付金の不正受給が発覚していた。」