新・金融庁長官へのインタビュー記事。マネーロンダリング対策に金融機関が共同で使えるシステムを開発するのだそうです。
「マネロン対策を強化するため、金融機関の利用者に経済制裁の対象者が含まれるかどうかや、不正が疑われる取引を判断する共同システムの実用化をめざすという。中島氏は「それぞれの銀行につくるのは大変なので、共同化で金融機関の負担軽減につなげたい」と述べた。日本では以前からマネロン対策の遅れが指摘され、特に地域金融機関にとって重荷になっている。
中島氏は、政府と各金融機関がどんな形でかかわって開発を進めるのか、枠組みを来年6月までに固める考えも示した。システム稼働の時期は未定という。」
日本のマネロン対策は不十分だという国際的評価になっているようです。地域金融機関が単独でシステム対応するのは難しいので、共同化を目指すのでしょう。しかし、役所主導のシステム開発がうまくいくのかどうか...
当サイトの関連記事(マネロン対策に関する国際機関の審査で、日本が「不合格」となったという記事について)
日経にも金融庁長官へのインタビューが載っています。こちらは、金融機関の気候変動対応を中心に語っています。
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金融庁、脱炭素へ指針
中島長官に聞く、金融機関の投融資先支援(日経)(記事冒頭のみ)
「7月に金融庁長官に就任した中島淳一氏は8月3日、日本経済新聞社の取材に対し、気候変動対応を巡って2021年度中にも金融機関が投融資先に脱炭素を促す際に参考にするガイダンス(指針)を策定する方針を明かした。環境対策を強める企業を支援するトランジションボンド(移行債)の市場整備も進める。マネーロンダリング(資金洗浄)やサイバーセキュリティーといった新たな金融リスクへの対応を急ぐ方針も示した。」
一般企業の気候変動開示については、特にふれていません(優先度低い?)。
共同通信へのインタビューでは、地銀再編について述べています。
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金融庁、地銀の再編を積極支援 中島新長官が表明(共同)
「中島氏は「再編するかどうかは各行の経営判断だ」とした上で「地域経済の要である銀行が改革に取り組めるよう、丁寧に対話し、支援していきたい」と語った。」
「中島氏は「(各行は)時間軸を意識して取り組むことが重要だ」と早期に検討するよう促した。」
(補足)
NHKもインタビューしています。
金融庁 中島長官 “中小企業への資金繰り支援が最大のテーマ”(NHK)
「先月、就任した金融庁の中島淳一長官がNHKのインタビューに応じ、新型コロナウイルスの影響を受けた中小企業への資金繰り支援が最大のテーマだと述べたうえで、厳しい経営環境にある地域金融機関に対しては、合併や経営統合を含めて経営基盤の強化を求めていく考えを示しました。」
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