カジノ汚職事件で逮捕・起訴され保釈中の秋元司衆院議員が、贈賄側に偽証を依頼し報酬を渡そうとした容疑で、再逮捕されたという記事。
「逮捕容疑では6月27日と7月22日、支援者で会社役員のA(54)、会社役員S(50)の両容疑者と共謀し、中国企業「500ドットコム」元顧問のK被告(48)=贈賄罪で起訴=に今後の裁判でうその証言をする報酬として、那覇市内のホテルで計3000万円を渡そうとしたとされる。
特捜部は今月4日、A容疑者ら3人を組織犯罪処罰法違反容疑で逮捕。関係者によると、K被告に偽証を持ちかけたとされるのはS容疑者で、「私はA氏の使いだ。裁判では、議員会館で秋元議員に会わなかったと証言してほしい」と依頼したという。」
こちらは、実際に偽証依頼に関わったとされるA容疑者らの逮捕(8月4日)に関する記事。経歴が注目されます。仮想通貨を使った詐欺商法をやっていたそうです。
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「会わなかったことに」IR汚職で偽証依頼か 会社役員ら3人逮捕(東京新聞)
「IR汚職事件の贈賄側に偽証を持ちかけたとされるA容疑者は、安倍晋三首相の後援会が開いた「桜を見る会前夜祭」で撮った首相夫妻との写真を、マルチ商法の勧誘に使っていたことが国会で問題視されたこともあった。
A容疑者は2015年に「48ホールディングス」を設立し、仮想通貨「クローバーコイン」の販売を始めた。新規会員を勧誘した会員に報酬が入るマルチ商法で、「購入すれば1カ月半後には10倍に値上がりする」とうたっていた。
消費者庁などによると、17年6月までに200億円以上を売り上げる一方、消費生活センターへの相談や苦情は17年10月までに計367件に上った。消費者庁が同月、販売手法が特定商取引法違反(不実告知など)に当たるとして業務停止命令を出したのを機に、会員による損害賠償請求訴訟が各地で相次いだ。
A容疑者は16年4月、安倍首相主催の「桜を見る会」に出席している。前日の「前夜祭」にも参加し、その際の首相夫妻との写真を仮想通貨の勧誘に使っていたことが、今年2月に本紙報道で判明。国会で野党から「首相との写真が(マルチの)被害を拡大させたのではないか」と追及され、首相が「私自身は彼と知人ではない」と答弁する一幕もあった。」
ちなみに、仮想通貨(暗号資産)といえば、ASBJで新しい指針を検討中です。
5月1日改訂の「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」によると、ASBJは「金融商品取引法上の「電子記録移転権利」又は資金決済法上の「暗号資産」に該当する ICO トークンの発行・保有等に係る会計上の取扱い」を検討中で、そのうち「電子記録移転権利」の取扱いについては、「2020 年 7 月又は 8 月に公開草案」となっていましたが、最新の計画(7月14日)では、「2020 年 9 月に公開草案を公表」と、1ヶ月延期されています。実際の審議も、6月12日の会議までは、他のプロジェクトより優先して進められていたようですが、それ以降は、一度も議題に取り上げられていない模様です。単なる審議スケジュールの問題なのか、それとも、会計基準だけが先行して、仮想通貨を使った詐欺的スキームが助長されることを懸念しているのか、気になるところです。
(会計基準検討の背景にある制度変更自体は、ICOに対する規制強化のようですが、詐欺をする方は、規制をまじめに守るつもりなどなく、お墨付きが得られたことを宣伝材料に使うだけかもしれません。)
(補足)
【追記あり】仮想通貨取引所コインチェック、年度内にもIEOの第一号案件か=日経(コインテレグラフ)
「仮想通貨(暗号資産)取引所コインチェックがIEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)を始めることがわかった。マンガアプリ配信を手がけるLink-Uが立ち上げた共同出資会社で仮想通貨を使った資金調達の支援事業を開始する。日経新聞が24日に報じた。」
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