会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

韓国ロッテ会長らを在宅起訴 横領や脱税などの罪(朝日より)

韓国ロッテ会長らを在宅起訴 横領や脱税などの罪

韓国ロッテグループの不正疑惑で創業者やその長男・次男らが在宅起訴されたという記事。

「同地検(ソウル中央地方検察庁)によれば、辛格浩氏はグループ内企業の株式を不正に譲渡したなどとして横領や脱税などの罪に、辛東主氏は実態のない役職で不正な報酬を受け取ったとして横領の罪に、辛東彬氏はグループ内企業間の不正取引などによる横領や背任の罪に問われた。それぞれ裁判に臨むことになる。」

「同地検は創業家を含む同グループ関係者22人とロッテ建設、ロッテホームショッピングの2法人を起訴し、うち逮捕者が辛英子氏ら6人に上ったと発表。犯罪に該当する金額は3755億ウォン(約350億円)で、うち1462億ウォンを創業家が横領したと性格づけた。」

「同地検は捜査の意義について「経営権譲渡のなかで、創業家による会社資金の横領系列社の不正支援脱税秘密資金捻出など全体的な疑惑を究明した」と主張。」

「だが、政界関係者の事情聴取は行われなかった模様だ。検察は、秘密資金の用途経営監査をめぐる会計法人への顧問料などとしたが、政界工作の活動については触れなかった。」

「専門家の間では、系列会社同士の経営支援や創業一族への給与支給などを刑事犯罪に問うのは無理があるという指摘も出ている。」

「日韓にまたがって活動するロッテでは、日本のロッテホールディングス(HD)の経営をめぐって辛東主氏と辛東彬氏が対立。辛東主氏が昨年1月にHD副会長を解任された。兄の辛東主氏が弟の辛東彬氏らの経営責任を問う訴訟を次々に提起し、「お家騒動」に発展した。検察は、この過程で韓国ロッテの内部情報が寄せられたことが、今回の捜査の契機の一つになったとされる。」

お家騒動の影響や政治的背景があり、単なる不正の摘発ではないのかもしれません。

韓国の法律上、刑事告発が適切なのかはわかりませんが、会計や監査の上では、関連当事者取引や役員報酬の問題ということでしょう。

(会計法人(日本の監査法人に該当するのでは?)への顧問料を秘密資金から出すというのは、どういう状況なのか理解しがたいところがあります。)

不正の内容を少し詳しく書いています。

ロッテ会長ら在宅起訴に 創業家の5人裁判へ=韓国(朝鮮日報)

会社側の対応は...

韓国ロッテ、経営刷新策発表 会長在宅起訴を謝罪(日経)

「背任・横領罪で在宅起訴された韓国ロッテグループの辛東彬(シン・ドンビン、重光昭夫)会長は25日、ソウルで記者会見し、自身が検察捜査を受け起訴されたことなどを謝罪するとともに持ち株会社体制の推進などの経営刷新策を発表した。投資や採用の拡大計画も示し、経済・社会への貢献を強調した。」

循環出資の解消を通じて、長期的には持ち株会社体制に移行する方針を示した。」
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「不正経理」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事