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公認会計士等の異動及び一時会計監査人の選任に関するお知らせ(やまぶき→HLB Meisei)(アクアライン)

公認会計士等の異動及び一時会計監査人の選任に関するお知らせ(PDFファイル)

アクアライン(東証グロース)の公認会計士等の異動に関するプレスリリース(2024年12月4日)。

監査法人やまぶき→HLB Meisei有限責任監査法人、の交代です。

経緯が複雑です。

監査法人やまぶきは、2022年にトーマツから交代して、2023年2月期と2024年2月期の会計監査人を務めました(2022年2月期はトーマツが担当)。

ところが、「2025年2月期半期報告書の提出期限延長に係る承認申請書提出のお知らせ 」(2024年10月15日)によると、過年度に及ぶ虚偽記載が発覚したそうです。

「当社は2022年2月期及び2023年2月期並びに2024年2月期の有価証券報告書等に関して重要な事項について虚偽の記載が発見され、2025年2月期半期報告書の期首残高等を確定するために必要な過年度の連結財務諸表の訂正に関する監査報告書を受領できておらず、当社がその旨を適時開示にて公表している...」

「当社は、2024年9月18日付「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」のとおり、当社が保有する投資有価証券(暗号資産転換可能社債)及び暗号資産関連の取引及び水まわりサービス支援事業における取引に関して、当社と利害関係を有しない外部の専門家からなる特別調査委員会を設置して調査を進め、特別調査委員会から調査報告書を受領いたしました。」

2025年2月期第1四半期報告書の提出期限を2024年9月30日とする承認を受けましたが...

「当社は当初延長承認後の提出期限(2024年9月30日)の経過後8営業日以内(2024年10月10日まで)に2023年2月期及び2024年2月期の過年度訂正報告書及び2025年2月期第1四半期報告書を提出する予定であり、2022年2月期の過年度訂正報告書は監査未了であり監査終了後遅滞なく提出する予定でありました。

上記の訂正報告書及び2025年2月期第1四半期報告書の監査意見は、2023年2月期の訂正報告書及び2024年2月期の訂正報告書は意見不表明、2025年2月期第1四半期報告書は適正意見の予定となっておりました。

しかしながら当社の認識不足のため、2022年2月期の訂正報告書を未提出のまま、2023年2月期及び2024年2月期の訂正報告書を提出することは出来ないことが判明し、当初延長承認後の提出期限(2024年9月30日)の経過後8営業日以内(2024年10月10日まで)には、2025年2月期第1四半期報告書のみの提出となりました。

2025年2月期第1四半期報告書の監査意見は当初は適正意見を予定しておりましたが、2023年2月期及び2024年2月期の訂正報告書が未提出であることを理由として、監査意見は意見不表明となりました。」(注:正確には結論不表明)

やまぶきとの契約は、2025年2月期第1四半期で終了し、後任の監査法人も決まっていましたが、第1四半期が結論不表明だったことで、断られたそうです。やまぶきにも打診しますが、断られます。

「当社と監査法人やまぶきとの監査契約は四半期レビュー契約書となっており、監査対象事業年度は、2025年2月期第1四半期のみとなっておりました。そのため当社は、2024年9月19日に新たに他の監査法人を2025年2月期第2四半期を担当する監査人予定者と指定致しました。

当初監査人予定者は当社の2025年2月期第1四半期の監査意見が適正意見であることを前提に監査受託の意思を示して戴いておりましたが、2025年2月期第1四半期の監査意見が意見不表明となったことで、2024年10月8日に現状では監査受託は難しい旨の連絡がありました。当社は同日その後監査法人やまぶきに2025年2月期第2四半期の監査受託を打診しましたところ、2022年2月期の訂正報告書が提出される前提でないと監査契約の締結は難しく、その前提であっても監査契約締結の審査及び2022年2月期の訂正報告書の提出状況の確認等監査の実施に時間がかかるとの回答でありました。」

2022年2月期の訂正報告書の監査人も未定でした。

「当社といたしましては、2022年2月期の訂正報告書の監査を2022年2月期監査人に打診しましたが、現実的に2022年2月期の訂正監査を期限内に終了するのは難しいと回答を受け、別途監査人予定者と2022年2月期の訂正監査受託に関して協議を進めております。」

ということで、トーマツには断られたようです。

結局、この2022年2月期の訂正報告書の監査は、HLB Meiseiが引き受けたそうです。

今回(12月4日)の上記プレスリリースによると、「異動の決定又は異動に至った理由及び経緯」は以下のとおり。

「2024年10月15日付「2025年2月期半期報告書の提出期限延長に係る承認申請書提出のお知らせ」にて公表したとおり、当社と監査法人やまぶきとの四半期レビュー契約は、2025年2月期第1四半期のみとなっており、2025年2月期の監査及び期中レビュー契約については、監査法人やまぶきに打診し協議を進めておりましたが、受嘱には至りませんでした。当社としては、適正な監査業務が継続的に実施される体制を維持するために、新たに、現在2022年2月期の訂正監査を実施しているHLB Meisei有限監査法人に打診し協議を進めた結果、本日監査役会にて一時会計監査人に選任することを決議いたしました。

なお、監査対象期間は、2025年2月期(2024年3月1日~2025年2月28日)となっております(第1四半期レビューを除く)。 」

HLB Meiseiを選任した理由は...

「当社の監査役会がHLB Meisei有限責任監査法人を選任した理由は、同監査法人の監査実績や監査報酬が当社の事業規模に適しており、また、同監査法人の専門性、独立性、適切性及び品質管理体制を総合的に検討した結果、当社の一時会計監査人として適任と判断したためであります。

なお、HLB Meisei有限責任監査法人は、2022年2月期訂正監査の監査人に選任されております。 」

そもそも、過年度決算の訂正の監査のめどがつかないうちに、新年度の四半期報告書を見切り発車で提出してしまったというのが、問題だったのでしょう。また、2022年2月期の訂正監査は、当時の監査人であるトーマツにもっと早くから打診すべきだったのかもしれません(不表明前提だと引き受けないとは思いますが)。

なお、EDINETをみると、2022年2月期~2024年2月期の訂正報告書は、まだ提出されていないようです。

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