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当社連結子会社におけるマーケティング費の過少計上の疑いに関するお知らせ(追加説明)(MTG)

当社連結子会社におけるマーケティング費の過少計上の疑いに関するお知らせ(追加説明)(PDFファイル)

MTG(東証グロース)のプレスリリース(2024年12月19日)。

広告関係の事業を行っている連結子会社におけるマーケティング費の過少計上の疑いについて、先日開示していますが(→当サイトの関連記事)、今回の開示では、その追加説明を行っています。

調査を開始したきっかけ。

「2024年11月上旬、M´sエージェンシーの取引先である広告代理店より、当社社員を通じて、M´sエージェンシーが頻繁に支払遅延を起こしているという情報がもたらされ、当社内部監査室にて、M´sエージェンシーが下請法に抵触する状況となっていないかの調査を開始しました。」

社内調査の段階で、取引先からの請求書の改ざんによって支払い時期をずらしていたことが判明したそうです。

「内部監査室が調査を進める中で、当該広告代理店とM´sエージェンシーの間で、請求金額、請求内容、実施時期及び支払時期について両者の認識に差異があることが確認され、引き続き当該差異の原因を調査したところ、M´sエージェンシー側にあった請求書の一部が改ざんされていることを疑うべき痕跡を2024年11月下旬に発見しました。そこで、当該広告代理店からの請求書原本を入手し、さらに調査を進めた結果、M´sエージェンシーの代表者による請求書の改ざんを疑うに至りました。

2024年12月上旬、法務・ガバナンス本部長等により、当該代表者からの聴取を行ったところ、取引先からの請求書を改ざんすることで広告費用の支払時期をずらしていたものがあることを認め、さらに確認したところ、複数の広告代理店からの請求につき、同様の処置がなされていたことが発覚しました。」

これだけなら、よくありそうな不正ですが、それだけでなく、グループ会社からの架空の受注計上とそれにもとづく取引先への発注をおこなっていたようです。このあたりの動機などは、説明を読んでもよくわかりません(架空売上を計上するつもりだった?)。

「これを受け、当社は調査範囲を拡大すべきと判断し、さらなる聴取や証憑確認を進めたところ、請求書の改ざんだけでなく、M´sエージェンシーに認めていた本来の職務権限を越えて、当社グループ各社からの依頼がないにもかかわらず独自に広告を発注し、当社グループ各社には虚偽の報告をしていたこと、独自に発注した先からの請求書は支払いをすることができず、自ら抱え込んでいたこと、その一部の支払いを行うために、他の取引先からの請求書を改ざんし、広告実施時期を先送りすることで、余剰となった資金を当該支払いに充てていたことなどが判明しました。

2024年12月上旬までの上記社内調査の結果に基づき、2024年12月12日付「当社連結子会社におけるマーケティング費の過少計上の疑いに関するお知らせ」において、関連する仕入計上に関する書類の改ざん等により、費用の計上年度のズレもしくは未計上が発生している疑いがあることが判明し、その範囲や影響金額について、当該時点で判明している範囲にて累計で約660百万円の費用の過少計上となっている可能性があることを開示いたしました。」

なお、社内調査によれば、不正に関わっていたのは、この子会社の代表者だけだったそうです。

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