会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

企業向けの特例減税、1兆2千億円 民主政権時から倍増(朝日より)

企業向けの特例減税、1兆2千億円 民主政権時から倍増

朝日新聞が財務省の報告書をもとに調べたところによると、租税特別措置の恩恵の約6割を資本金100億円超の企業が受けているという記事。

「税金を特別に安くする企業向けの「政策減税」の合計額が2014年度、少なくとも約1兆2千億円にのぼることが分かった。減税額は民主党政権時から倍増し、減税の恩恵の約6割を資本金100億円超の大企業が受けていた。」

「減税額が最も大きいのが、企業の研究開発投資に応じて税金を控除(安く)する「研究開発減税」だ。14年度は6746億円で、12年度(3952億円)からほぼ倍増した。第2次安倍政権の発足直後に決めた13年度税制改正で、控除の上限を大幅に引き上げたことで減税額も膨らんだ。

研究開発減税の恩恵は大企業に集中する。企業数では全体の0・1%にも満たない資本金100億円超の企業への減税額が5423億円と全体の8割を占める。政策減税全体でも資本金100億円超の企業への減税額が7365億円と12年度の2・5倍に増え、全体の62%を占めた。12年度の56%より高まった。

財務省の報告書で、減税対象の企業名は非公表だ。朝日新聞が大手企業の有価証券報告書などと突き合わせて分析したところ、研究開発減税の適用が多い上位5社は、トヨタ自動車(減税額1083億円)、日産自動車(213億円)、ホンダ(210億円)、JR東海(192億円)、キヤノン(157億円)とみられることが分かった。」

税務上の恩典がなくても、試験研究を一生懸命やりそうな会社ばかりです。

特例減税の恩恵、大企業に集中 トヨタだけで1千億円超(朝日)

「報告書では、減税項目ごとに利用上位10社がアルファベットと6桁の数字によるコードで示されている。報告書の公表は、民主党政権が10年につくった「租税特別措置透明化法」に基づく。民主党は当初、企業名の公表を目指していたが、経済界に配慮して匿名の報告書にした経緯がある。

今回集計した政策減税(約1・2兆円)の半分を占める「研究開発減税」で、減税額が1083億円と最も多かった「O012163」が、世界最大の自動車販売を誇り、日本企業で最高の利益を上げるトヨタ自動車だった。」

財務省の報告書というのは、これのことでしょう。

租税特別措置の適用実態調査の結果に関する報告書(平成28年2月国会提出)(財務省)


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