3日のNHKニュースではオリンパスの疑惑を比較的大きく取り上げていました。特に、2年前に監査役から指摘を受けて設置された調査委員会についてふれています。
「・・・関係者によりますと、この買収(注:3年前に行ったイギリスの医療機器メーカーの買収)についてオリンパスではおととし5月にも監査役会から指摘を受けて、公認会計士などによる調査委員会が設けられたということです。ところが、調査期間は僅か1週間で委員会は2回開かれただけだったということで、調査結果は「不正があったとまでは認識できない」という内容でした。結局、巨額の報酬などを支払っていたことは外部に公表されず、社内でも不問にされたということで、当時の調査委員会のメンバーの1人は、NHKの取材に対し、「時間も足りなかったし会社から提供された資料も少なく、調査は十分ではなかった」と話しています。証券取引等監視委員会はこうしたいきさつに注目しており、当時なぜ巨額の報酬などが問題視されなかったのか詳しく調べることにしています。」
「これについて、ウッドフォード元社長は「世界一高い報酬を、『間違っていない』というのは信ぴょう性に欠け、この報告の価値はゼロだ。オリンパスは当時なぜこれを出したかについても答えるべきだ」と批判しました。」
報告書にうそは書いていないのかもしれませんが、不十分な調査しか行っていないのに、結果として、調査委員会のメンバーであった公認会計士らが、「不正はない」という会社の主張にお墨付きを与えたかたちになっているのは問題です。
オリンパス 中間決算発表を延期(NHK)
「オリンパスは当初、今月8日に、ことし9月の中間決算を発表するとしていましたが、4日、その日程を当面、延期すると発表しました。これについて、オリンパスは過去の企業買収に問題があるのではないかと指摘されていることを受けて、今月1日に設けた第三者委員会の調査の状況を見極めたうえで、決算を発表したいためだとしており、発表の日程は今月中旬から下旬をめどに設ける方向だとしています。」
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