焼津漁港で組織的なカツオの横流しが長年にわたって行われていて、逮捕者も出たという記事。
「事の発端は、10月7日。静岡県警焼津署が市内にある水産加工会社「カネシンJKS」(以下・K社)の常務・××××被告(47歳)と運送会社「焼津港湾」社員2人、計3人を逮捕したことだ。
容疑は窃盗。今年4月に大手水産会社「極洋水産」が水揚げした約4トンの冷凍カツオ(74万円分)を市場から盗んでいた。」
「このカツオ盗難事件は、衝撃的な展開を迎える。
焼津署は10月12日に業者と共謀していたとして、焼津漁協職員・×××被告(40歳)を逮捕。さらに同月27日には「K社」元社長・××××被告(60歳)と30代の漁協職員BとCも逮捕した。
なんとカツオ盗難をめぐって7人もの逮捕者が出たのだ。」
不正の手口は...
「「主犯は漁協職員の××被告と水産加工会社社長だった××被告の2人です。××被告は係長の役職で、カツオのセリを現場で仕切る立場にありました。BとCは計量担当でした。
犯行の手口はシンプルです。極洋水産が港で水揚げしたカツオの一部を、××被告の指示を受けたBやCらが計量せずに共犯の運送会社に引き渡す。それをK社の所有と偽って民間の冷凍倉庫に入庫していたわけです」(全国紙地元記者)
××被告(漁協職員)らにはK社から「1回につき10万円程度」の現金が渡されていたとされる。」
計量の前段階で抜き取られたら、数量の網羅性は確保できず、盗難があったことすらわからないでしょう。
不正は以前から組織的に行われていたようです。
「今回、立件されたのは約4トン分だが、当然ながらこれは氷山の一角である。××被告らは'18年頃から窃盗を続けていた。
しかも、11月29日に焼津漁協が県に提出した調査報告書によると、××被告とは別の職員らが、'08年頃から少なくとも3年間はカツオの抜き取り行為を繰り返していた。
さらに数十年前から漁港の職員が、抜き取った魚を加工会社に渡して現金を受け取り、社員旅行での遊興費や飲み会の費用に充てていたことも明らかになった。この事件の闇は想像以上に深い。」
「「毎回10トンが消えたとしても、船主ははっきりしたことはなかなか分からない。そこにつけ込んだ。
現在、被害が判明しているのは、日本有数の大手で管理体制がきちんとしている極洋水産だけです。
ですが、他にも中小の船主さんが何年にもわたって被害に遭っているのは確実でしょう。関係者の間では被害総額は億単位と言われていますよ」(地元の水産業者)」
捜査は今も続けられているそうです。
「逮捕者やその周囲は、長年の慣習が事件の背景にあることを強調する。実際、警察当局は現在も関係者を聴取し、捜査を続けている。」
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