教授を務めていた有名ピアニストを「上野学園大学」が解雇したという記事。
「クラシックの名門「上野学園大学」(東京都台東区、石橋香苗理事長)が、教授の横山幸雄さん(46)を13日付で解雇したことがわかった。横山さんは昨年8月、同大を運営する学校法人「上野学園」の経営陣を、背任の疑いで東京地検に刑事告発している。」
「昨年4月、当時教員だった指揮者の下野竜也さんらと「新しい上野学園を作る会」をたちあげ、経営の健全化を訴えていた。昨年末には第三者委員会による調査報告書で、前理事長に支払われた報酬が「財務状況をさらに悪化させる結果となった」ことや、ファミリー企業への業務委託金額が不自然であることなどが指摘された。同学園では、創設当初から石橋家による同族経営が続いている。」
上野学園「理事への報酬及び関係会社との取引」に関する報告書掲載のお知らせ(上野学園大学)
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掲載されているのは、第三者委員会報告書そのものではなく、学校法人がまとめたもののようです。過大な報酬の金額なども示されていません。
同族経営を擁護するような文章もあります。関東大震災後に石橋家の人が財産を拠出して基礎ができたのだそうです。国有地を9割引で取得して小学校を始めようとした森友学園と比べれば、はるかに立派な人物だったのでしょうが、90年たったあとも同族経営でいいのかどうか...
なお、会計監査人も交代するそうです。
創立者・初代学園長(石橋藏五郎)(上野学園)
(補足)
上野学園創業家10億円“着服”を有名ピアニストが実名告発(文春オンライン)
「「石橋一族は、自分たちがそろって役員を務めるファミリー企業に対して、学園の清掃や食堂などの業務委託を相場よりも高額な値段で発注していたのです。理事長の慶晴氏は、この企業から高額な報酬を得ており、明確な利益相反です」(横山氏)
第三者委の調査では、ファミリー企業への発注額は、過去9年で相場に比べて約八億4000万円も高額であることが指摘された。また勤務実態のない石橋家の人間に対して学校側から報酬が支払われていたことも明らかになり、「石橋一族が“着服”した金額は10億円を越える」(同大学職員)という。
一方で、経営陣は横山氏に対して、〈当学園の機密情報を学内外に開示・漏洩〉したことは、〈当学園の学校経営・業務に対する重大な妨害行為である〉として、3月13日付で解雇通知書を送付した。」
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