三協フロンテア(東証スタンダード)のプレスリリース。
複数事業年度に渡って不適切な会計処理が行われていたことが、税務調査をきっかけに判明したとのことです。
「本年 2 月より開始された税務調査の過程で、当社は、当社の複数の営業拠点において不適切な会計処理の可能性を認識したことから、直ちに関係者に対して行った調査の結果、営業担当者による着服、原価の付け替え、協力業者の下でのプール金の設定、売上の先行計上という、4つの類型を原因とする不適切な会計処理が複数事業年度に渡って行われていることが判明しました。」
建設関係ではよくありそうな不正です。「プール金」というのは、協力業者に多く支払って、それを別の工事の原価の値引きなどに流用するといった不正でしょう。「原価の付け替え」は、会社内の帳簿上で工事ごとの原価を操作することをいっていると思われますが、プール金は、協力業者を巻き込んでいて、実際にカネの流れがある点が違うのでしょう(だから、協力業者側に税務調査が入ればばれる可能性が大きい)。別の工事に流用するのではなく、担当者へのキックバックに使われれば、着服ということになります。
外部の弁護士・公認会計士による調査委員会を3月に組成し、調べているところだそうです。委員会にはKPMGの会計士も加わっています。
「現時点で判明している不適切な会計処理が当社の業績に与える影響は軽微」とのことですが、不正が複数拠点、複数年度に渡っているとすると、ある程度幅広く調べないといけないのでしょう。
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