英国の競争・市場庁が、英監査業界の改革に関する最終報告書を公表したという記事。
「最終報告書はこれまでの議論を踏襲した。まず大手4グループについて、決算書類が正しいか調べる監査業務と、経営や税務戦略を指南するコンサルティングなどの非監査業務を運営上分離するよう求めた。グループ内で経営や収益管理などを分け、監査部門は監査に集中すべきだと訴えた。
この背景には利益相反の懸念に加え、高収益な非監査部門の存在が監査部門を資金的にも支え、準大手以下の参入を妨げる一因になっているとの問題意識もある。政界からは別法人として完全に切り分ける「解体」論も上がっていたが、急進的な変更はリスクがあるとして踏み込まなかった。
ロンドン証券取引所に上場する主要350社を対象に、原則として2つ以上の監査法人による共同監査を義務付けることも提案した。英国では主要350社の97%の監査を4大法人が行っている。寡占を打破するため少なくとも1つは4大監査法人以外とし、準大手以下の参入による競争の活性化を促す。」
監査と非監査の分離は、同じビッグ4のブランドの中で分けるという話なので、それほど大きな影響はなさそうです。
共同監査義務づけは、本当に有効な策なのでしょうか。監査コストが上がるだけのようにも思われますが...。
競争・市場庁のプレスリリース。
↓
CMA recommends shake-up of UK audit market
業務分離と共同監査のほかに、監査委員会への当局の監督強化も提案しているようです。
The CMA is recommending the separation of audit from consulting services, mandatory ‘joint audit’ to enable firms outside the Big 4 to develop the capacity needed to review the UK’s biggest companies, and the introduction of statutory regulatory powers to increase accountability of companies’ audit committees.
CMA proposes radical reshaping of UK audit(economia)
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