経営研究調査会研究資料第11号「上場会社等における会計不正の動向(2024年版)」の公表について
日本公認会計士協会は、経営研究調査会研究資料第11号「上場会社等における会計不正の動向(2024年版)」を、2024年7月16日付で公表しました。
2018年から毎年公表している資料の最新版です。
以下のような内容です(目次より)。
会計不正を、「粉飾決算」と「資産の流用」に分類しています(明確に区分できないものは「粉飾決算」)。
会計不正に含めていないもの。
「財務諸表作成のための基礎データの処理上の誤りや会計基準の誤解による財務諸表記載金額の誤り等の誤謬のみを公表した上場会社等は集計の対象としていない。また、外部者による不正行為、架空取引などについて、自社の役職員が不正行為に関与していないとの調査結果を公表している上場会社等は、集計の対象としていない。」
(例えば、エネチェンジの事例は、つきつめれば、連結範囲に関する会計基準の適用の問題であり、会社側は不正ではないといっているようです。この研究資料では不正に含めているのでしょうか。不正と誤謬の境界も実際はあいまいなのかもしれません。)
調査委員会の構成に関しても調べています。
(上記資料12ページより)
監査法人系、会計事務所系は、補助者としてのみ参加する場合もあるでしょうから、実際の関与割合はもっと高いのかもしれません。