会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

倒産情報 株式会社グッドビリーヴなど4社(帝国データバンクより)

倒産情報 株式会社グッドビリーヴなど4社

大阪のグッドビリーヴという運送取次業者など4社の倒産記事。負債は、4社合計で約77億2000万円とのことです。

3PL(サードパーティーロジスティクス)事業者として、食品関連の企業を顧客に持ち、2017年12月期は年収入高約105億2600万円(当社公表による)を計上、(別報道によれば)上場も目指していましたが...

「(株)グッドビリーヴホールディングス(TDB企業コード:922017161、資本金1000万円、同所、同代表)を筆頭とする持ち株会社制へ移行し、2018年には同業者を買収するなどグループとして事業拡大を推進していたが、過剰な有利子負債を抱えるなか、2019年に入り取引金融機関との追加資金調達交渉が難航し、急速に資金繰りが悪化。同年10月には取引金融機関に対して返済猶予(リスケジュール)を要請していた。

さらに、その交渉過程で過年度における粉飾決算が発覚。信用が失墜し、再建に向けた事業計画を提示したものの、金融機関からの同意を得られず、一部金融機関が債権をサービサーに売却するなどの動きが相次いだ。その後も業務面においても取引解消の動きも相次ぎ、業容縮小を余儀なくされていた。さらに、新型コロナウイルスにより収益は回復せず、赤字決算から脱却できず、昨今の原油価格高騰などの事業環境悪化の影響もあって再建の見通しが立たなくなり、今回の事態となった。」

総合物流事業ほか(株)グッドビリーヴほか(東京商工リサーチ)

「...グループは同業他社とのM&Aで事業を拡大し、将来的に上場を目指していた

しかし、既往の積極投資による多額の借入金が重荷となるなか、2019年には取引先とのトラブルや金融機関との関係悪化が露呈し、同年10月頃には金融機関にリスケジュールを要請。この過程で粉飾決算が発覚し、対外信用が失墜した。その後は事業譲渡なども含めた再建策を模索したものの、スポンサー選定は容易でなく、現実的な再建計画の策定には至らなかった。

さらに「新型コロナウイルス」の影響もあって厳しい業況を余儀なくされ、一部事業所を撤退。2021年12月期の売上高は約25億円にまで後退した。収益面でも多額の赤字を計上し、大幅な債務超過に転落。燃料費高騰などで事業環境が厳しさを増すなか、追加の金融支援も得られず、事業継続を断念した。」

倒産の記事なので、どうしてもそうなるのでしょうが、M&Aによる無理な拡大路線、取引先とのトラブル、粉飾決算、新型コロナ、(ウクライナ侵攻などによる?)資源価格高騰など、倒産に至る要素がいくつもあったようです。

ともかく、上場を目指す会社が粉飾してはまずいでしょう。

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