英PwCの元パートナーたちが巨額の年金を受け取っていることが問題になっているという記事。
「英会計事務所大手プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の英国事業に携わっていた1000人以上の元パートナーたちは今年、総額1億ポンド(約138億円)もの年金を受給した。」
会計事務所は民間営利企業ですから、誰にいくら利益分配しようと文句を言われる筋合いはないはずですが、そうはいかないようです。
「会計事務所の経営は会計監査によって支えられ、その費用は企業が公共サービスとして負担を義務付けられている。公務員は多くの年金を受給することはあるが、給与は控えめなものだ。だが会計士の一部について同じことは言えない。例えば、2018〜19年の英PwCのパートナー1人当たりの利益は76万5000ポンド(約1億600万円)だった。」
透明性も欠けています。
「年金の支払いは債務になるかもしれない。推定では、英PwCにとって5億ポンド未満だ。同社は利益が減れば支払いも削減すると言うが、仕組みの説明はない。年金は「私的な取り決め」と説明されており、都合の良いことにバランスシートにも記載されない。監査大手デロイトはもう少し正直だ。17〜18年の英国事業の報告書は、年金債務が14億ポンドに上る可能性があるとしている。」
「英PwCは、巨額の年金支給を年次報告書の最後にそっと忍ばせた。グローバルなネットワークを持つ会計事務所は業務収入(売上高に相当)などを除けば、ほとんど情報を開示していない。説明責任は自分たちから始めるべきだろう。」
ビッグ4のパートナーは高収入だ(寡占によって監査報酬が高すぎるからだろう)という認識があるから、ビッグ4解体論が出るのでしょう。
Retired PwC partners split £100m(economia)
年金を受け取る元パートナーには、規制当局FRCの現メンバーもいるそうです。
More than 1,000 former PwC partners shared a total of £100m this year, one of which is a current member of the Financial Reporting Council (FRC) conduct committee
John Hitchens, who currently sits on the conduct committee of the FRC, is among the beneficiaries. He retired from PwC in 2014 after 26 years at the firm.
He declared his “retired partners allowance” to the FRC in its register of interests. The committee on which he sits oversees the regulation of accountants.
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