日本公認会計士協会は、会計制度委員会報告第6号「連結財務諸表における税効果会計に関する実務指針」、同第10号「個別財務諸表における税効果会計に関する実務指針」及び「税効果会計に関するQ&A」の改正案を、2009年3月19日付で公表しました。
平成21年度税制改正で外国子会社配当益金不算入制度が導入されることに伴う見直しです。
実務指針の関係箇所が修正されているほか、Q&AのQ12(新設)で税制改正の税効果会計への影響が解説されています。
税制改正の公布日が公開草案公表日現在確定していなかったため、公布日が3月であるか4月であるかの違いにより、Q&A案では2つの取扱いを示しています。
実務指針改正の適用は、平成21年度改正法人税法等の公布日以後終了する連結会計年度あるいは事業年度からの予定です。
海外子会社留保金の「繰延税金負債」取崩しは改正税法公布日で判断
今回の公開草案では、税制改正の公布日が決算日の前か後かで、会計処理や開示が異なることになっています(後だと繰延税金負債の取り崩しはできない)。税率変更の場合の処理と整合させているわけであり、筋はとおっていると思いますが、現行の税効果会計基準は、基本的に、将来回収される、または支払われる税金を資産または負債として計上するという考え方なので、理屈としては、財務諸表作成中に公布された場合、改正後の税制により、繰延税金資産・負債を計算し直すという方法もありえます(今回の案とは違う方法ですが)。
いずれにしても、3月中に税制改正が公布されれば、3月決算に関しては、あまり悩む必要はなくなります。
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