第一生命の元社員(89歳)による巨額詐欺疑惑事件で、会社は3年前に社員の不審な取引の情報を得て調べていたが、不正を明らかにすることはできなかったという記事。
「自分に認められた「特別枠」を使って高金利で運用する、とうその話を持ちかけたという。」
「同社はこれまで、被害客から6月に連絡を受けて調査を始めたと説明。しかし、金融庁が実態把握のために同社から受けた報告などによると、地元の山口銀行が2017年、特別枠などについて第一生命へ問い合わせていたとわかった。特別枠の勧誘を受けた取引先の話を融資担当者が不審に思い、連絡していた。
第一生命は朝日新聞の取材に、3年前に調べた事実を認めた。山口銀行からの連絡後、元社員、勤務地の第一生命徳山分室の同僚、勧誘された取引先らに、本来は存在しない特別枠を銘打った営業があったかなどを聞き取った。いずれも「聞いたことがない」などと否定。山口銀行にも再度確かめたところ、「うわさ話を問い合わせただけ」と言われ、調査は打ち切りに。元社員のほかの顧客については調べなかった。」
「第一生命に損害賠償を求めて提訴した山口県内の女性2人は、調査後に勧誘を受けていた。3年前に実態をつかめていたら被害を減らせた可能性もあるが、第一生命は「その時点で関係者がすべて否認した。被害を確認できないなかで当時できることはやった」と取材に回答。」
おそらく調べる側の母親あるいは祖母ぐらいの年齢ですから、遠慮があったのでしょうか。
「元社員は全国でも指折りの販売実績を持つ」人だったそうで、そういう人に対して「ものがいえない企業文化」がなかったか、金融庁は疑念を持っているそうです。
この記事の写真を見ると預かり証は手書きです。年齢からして、PCやメールなどを使っていたかどうかもわかりません。デジタルフォレンジック調査をやっても無駄だったかもしれません。
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狙われた亡き母の5千万円 89歳生保社員、信じた末に(朝日)(記事前半のみ)
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