会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

日本和装、元社長が1億円超を私的流用 ロールスロイスの維持費・引っ越し代に使用(ITmediaより)

日本和装、元社長が1億円超を私的流用 ロールスロイスの維持費・引っ越し代に使用

東証2部上場の日本和装ホールディングスの社長兼会長が、私物のクルーザー船やロールスロイスの維持費、私宅の転居代金など計約1億1000万円を同社の資金から出していたという記事。

「吉田社長のクルーザーを巡っては、日本和装HDは14年12月期~18年12月期にかけて、維持費や係留料として計2312万2652円を負担していた。経費申請に当たっての稟議書には、事前に吉田社長と、菅野取締役ら常務取締役の押印などがあった。また、決済後に常務監査役、内部監査室が押印していた。

同クルーザーが吉田社長の私物であることを菅野取締役、常勤役員、内部監査室長は知っていたが、「社員の懇親会や顧客の接待・交際で(船を)使用していたため、関連当事者取引・利益相反取引だと認識することはなかった」という。

吉田社長の役員報酬がピーク時の4割程度に落ち込んだ時期に、菅野取締役が「会社で負担しましょうか」と持ち掛けたという。」

本当に顧客の接待に使われていたとすれば、会社の経費にしたことが、完全に間違いとも言えませんが、問題になったということは、実態として、ほぼ社長専用だったのでしょう。

最も大きいのは社長の転居費用です。

「転居を巡っては、過去に吉田社長の自宅に脅迫状が届く事件があり、対応策として10年3月に「自宅住所を公にするリスクを回避するために、役員は必要に応じて速やかな住居移転を可能とする」という旨に社内規定を変更。

これを踏まえ、吉田社長は10年12月期~16年12月期にかけて、自宅とは異なる物件を手配。麻布十番から六本木、虎ノ門へと定期的に場所を移したが、その際に生じる敷金・引っ越し代金と、賃料を合わせた4911万366円を会社に負担させていた。

16年12月期~18年12月期には自宅も定期的に転居し、田園調布・元麻布・日本橋に居住。その際の会社負担額は3526万7992円だった。

一連の転居費用を巡る稟議は特別扱いとし、取締役会で正式な承認手続きは経ていなかったという。」

そのほか、社長の妻が40%の株式を保有する企業に対する未承認の費用負担や、社長が79%の株式を保有する飲食事業者との取引が問題とされています。

社長以外にも、副社長や別の取締役の転居代金を会社が負担していたそうです。

内部管理体制の見直し及び特別調査委員会による調査報告書の受領に関するお知らせ(PDFファイル)
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