会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

合格平均24歳!若年、コンサル化する公認会計士(東洋経済より)

合格平均24歳!若年、コンサル化する公認会計士
独立もよし、監査法人でパートナーなら「億」も

「週刊東洋経済」の「食える資格と検定&副業100」特集の宣伝記事。

公認会計士試験について、主に、CPA会計学院に聞いて書いているようです。

「「受講生の合格者の平均年齢も20代半ばで、大学院を含め学生の比率は4割に及ぶ」と語るのは、公認会計士の資格予備校「CPA会計学院」を運営する、CPAエクセレントパートナーズの国見健介代表取締役。22年度の合格者全体のうち、同院受講者のシェアは4割超を占める。」

会計士受験予備校業界もだいぶ様変わりしているようです。

内容はだいたい正確だと思いますが、ちょっと変だなという点は...

「無事に試験に合格すると、2年以上の実務経験などを経て、公認会計士として登録できる。就職先としては監査法人や一般事業会社の財務部など。早稲田大学政治経済学部4年生の廣澤太一さんも合格後に「大手監査法人から内定をもらった」という。ほかには世界では「会計ビッグ4」といわれる、デロイト トウシュ トーマツ、KPMG、アーンスト・アンド・ヤング(EY)、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が頂点に立つ。」

これだと、大手監査法人とビッグ4の関係があいまいです。別物のように読めます。実際は、大手監査法人がビッグ4のグローバルネットワークに加盟しているという関係です。支配従属関係ではありませんが、加盟しているビッグ4ネットワークの影響を強く受けており、最近は、監査法人独自のローカルブランドよりも、ビッグ4のブランドを強調する傾向があるようです。(記事は、ビッグ4の、監査法人以外のコンサル会社などのことをいっているのでしょうか。)

「収入は高水準で、大手監査法人のパートナー(共同経営者)まで出世すると、年収が億に達するのは珍しくない。社会的地位も高く、若者にとっては最短距離で成功できるなど、夢のある職業かもしれない。」

「珍しくない」というのが何人に1人のことをいっているのかわかりませんが、少なくとも監査法人のパートナーで年収が億に達するのは珍しい例でしょう。仮に、大手監査法人のパートナーが全員1億超もらっていたら、監査法人の売上の半分以上がパートナーの報酬に消えるということになってしまいます(売上が1千億円程度でパートナーは5百人くらいいるので)。その半分の5千万円としても、売上の2~3割を占めることになりますが、そんなには払っていないと推測されます。1億円超稼いでいるとすれば、幹部クラスでしょう。

(珍しくない数のパートナーに億以上支払えるような監査報酬を経団連が許すはずがない?)

会計士関連記事。会計士協会前会長へのインタビュー記事です。

【母の教え】手塚正彦・日本公認会計士協会前会長(会計教育研修機構理事長) 「情熱を内に秘め、信念をぶらさない母の姿がわたしの生き方にもつながって」(財界)

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