「給料ファクタリング」と呼ばれる取引の被害が増えつつあるという記事。これは、「給料をもらう権利を業者が買い取る形にして金銭を渡し、後日、手数料名目の莫大な利息を加えた金額を戻させる仕組み」とのことです。
「ファクタリングとは、未回収の代金を取引先から受け取る権利(売掛債権)を企業から買い取り、自ら回収して資金を得ることを指す。これ自体は通常の商取引に当たる。問題は、給料を借金の担保のように扱う業者が出始めたこと。一般社団法人「日本ファクタリング業協会」(東京)には、昨年五月ごろから被害に遭ったという問い合わせが増え、これまでに約千三百件の相談が寄せられている。
ネット上には、業者の怪しげな広告があふれている。明るい色のイラストや写真を使い、「借金ではありません」「安心して利用できます!」「即日現金化!」といったうたい文句が並ぶ。被害者の救済などに当たる「東京ファクタリング被害対策弁護団」代表の釜井英法弁護士によると、電話をかけるとLINE(ライン)で身分証明書の写真などを送るよう促され、簡単に契約が成立。あらかじめ手数料を引いた金額を受け取るという流れだ。」
「ただ、法律で利息は年20%以下に制限されているにもかかわらず、「手数料は年率換算で低くても200%、高いと1000%を超える。借り続ければ返せなくなる」(釜井氏)。同弁護団によると、五万六千円を借りた二十代の男性は、給料日に七万円を返済したものの再び業者に連絡するようになり、雪だるま式に金額が拡大。最終的に約二十の業者と取引し、ヤミ金にも手を出していたという。」
金融庁でも注意喚起しているそうです。
これはそのページ。
↓
給与の買取りをうたった違法なヤミ金融にご注意ください!(金融庁)
「いわゆる「給与ファクタリング」などと称して、業として、個人(労働者)が使用者に対して有する賃金債権を買い取って金銭を交付し、当該個人を通じて当該債権に係る資金の回収を行うことは、貸金業に該当します(注)。」
「新手ヤミ金」コロナで横行、給与減った会社員狙う(読売)
「給与ファクタリングは売掛債権を給与に置き換えたものだが、業者の請求先は利用者本人で、ファクタリングと根本的に異なる。年利換算すると、利息制限法の上限金利(年15~20%)を大きく超える数百~1000%超の手数料を取るケースが多い。」
「特別定額給付金」の申請書はなかなか届かないのに対して(アベノマスクは昨日届きました)、危ない商売をやっている人たちは仕事が早いようです。
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