聖書の言葉 (聖書の世界観)
聖書の神は,宇宙をどのように造り,保ち,
どのようにしようとしているのでしょうか。
また,私たち人類と
どのようにかかわっているのでしょうか。
聖書のことばを中心にして調べてみました。
宇宙の創造
「初めに,神が天と地を創造した。」
(創世記1:1)
人の創造
(創世記1:26,27)
「そして神は,
『われわれに似るように,
われわれのかたちに,
人を造ろう。
そして彼らに,
海の魚,空の鳥,
家畜,地のすべてのもの,
地をはうすべてのものを
支配させよう。』
と仰せられた。
神はこのように,
人をご自身のかたちに創造された。
神のかたちに彼を創造し,
男と女とに彼らを創造された。」
宇宙を造られた神は,
宇宙を保持しています。
(2ペテロ3:5-7)
「こう言い張る彼らは,
次のことを見落としています。
すなわち,天は古い昔からあり,
地は神のことばによって水から出て,
水によって成ったのであって,
当時の世界は,その水により,
洪水におおわれて滅びました。
しかし,今の天と地は,
同じみことばによって,
火に焼かれるためにとっておかれ,
不敬虔な者どもの
さばきと滅びとの日まで,
保たれているのです。」
万物はキリストによって造られ,
保持されています。
(コロサイ1:16,17)
「なぜなら,
万物は御子にあって造られたからです。
天にあるもの,地にあるもの,
見えるもの,また見えないもの,
王座も主権も支配も権威も,
すべて御子によって造られたのです。
万物は,御子によって造られ,
御子のために造られたのです。
御子は,万物よりも先に存在し,
万物は御子にあって
成り立っています。」
(コロサイ1:16,17)
聖書によって,
三位一体の神が
万物を造ったことがわかります。
父なる神,子なる神,
聖霊なる神か協力して,
万物を造られました。
(ヘブル1:2,3)
「この終わりの時には,
御子によって,
私たちに語られました。
神は,御子を万物の相続者とし,
また御子によって世界を造られました。
御子は神の栄光の輝き,
また神の本質の完全な現われであり,
その力あるみことばによって
万物を保っておられます。
また,罪のきよめを成し遂げて,
すぐれて高い所の大能者の右の座に
着かれました。」
神が創造をした目的
(イザヤ書43:7)
「わたしの名で呼ばれるすべての者は,
わたしの栄光のために,
わたしがこれを創造し,
これを形造り,これを造った。」
(イザヤ書43:7)
神は自らの栄光を現すために,
万物を造りました。
神の栄光とは,神が神であることです。
万物は,
神の栄光を現すために造られ
存在しています。
神が造った物は良かった。
(1テモテ4:3b,4)
「食物は,信仰があり,
真理を知っている人が
感謝して受けるようにと,
神が造られた物です。
神が造られた物はみな良い物で,
感謝して受けるとき,
捨てるべき物は何一つありません。」
神が創造したことを知識が示しています。
(詩篇19:1-4)
「天は神の栄光を語り告げ,
大空は御手のわざを告げ知らせる。
昼は昼へ,話を伝え,
夜は夜へ,知識を示す。
話もなく,ことばもなく,
その声も聞かれない。
しかし,その呼び声は全地に響き渡り,
そのことばは,地の果てまで届いた。
神はそこに,太陽のために,
幕屋を設けられた。」
神は御言葉によって,
万物を造りました。
そして,神の創造の業は,
神の言葉(御言葉)によって,
わたしたちに伝えています。
箴言による創造
(箴言8:22-23)
「主は,その働きを始める前から,
そのみわざの初めから,
わたしを得ておられた。
大昔から,初めから,
大地の始まりから,
わたしは立てられた。」
(箴言8:27-30)
「神が天を堅く立て,
深淵の面に円を描かれたとき,
わたしはそこにいた。
神が上のほうに大空を固め,
深淵の源を堅く定め,
海にその境界を置き,
水がその境を越えないようにし,
地の基を定められたとき,
わたしは神のかたわらで,
これを組み立てる者であった。
わたしは毎日喜び,
いつも御前で楽しみ,」
「わたし」とは,
神の言葉であり,知恵です。
知恵は人格をとっています。
それは,
神の御子イエス・キリスト
ご自身のことです。
創造の命令
(創世記1:28)
「神はまた,
彼らを祝福し,
このように神は彼らに仰せられた。
『生めよ。ふえよ。地を満たせ。
地を従えよ。
海の魚,空の鳥,
地をはうすべての生き物を
支配せよ。』」
神の禁止の命令
(創世記2:16,17)
「神である主は,
人に命じて仰せられた。
『あなたは,
園のどの木からでも
思いのまま食べてよい。
しかし,
善悪の知識の木からは
取って食べてはならない。
それを取って食べるその時,
あなたは必ず死ぬ。』」
アダムの罪
(創世記3:17-19)
「また,アダムに仰せられた。
『あなたが,妻の声に聞き従い,
食べてはならないと
わたしが命じておいた木から食べたので,
土地は,あなたのゆえに
のろわれてしまった。
あなたは,一生,
苦しんで食を得なければならない。
土地は,あなたのために,
いばらとあざみを生えさせ,
あなたは,野の草を食べなければならない。
あなたは,顔に汗を流して糧を得,
ついに,あなたは土に帰る。
あなたはそこから取られたのだから。
あなたはちりだから,
ちりに帰らなければならない。』」
アダムの罪によって,
人は「土に帰る」もの,
死ぬ者となりました。
堕落
(ローマ8:19-22)
「被造物も,
切実な思いで
神の子どもたちの現われを
待ち望んでいるのです。
それは,
被造物が虚無に服したのが
自分の意志ではなく,
服従させた方によるのであって,
望みがあるからです。
被造物自体も,
滅びの束縛から解放され,
神の子どもたちの栄光の
自由の中に入れられます。
私たちは,被造物全体が今に至るまで,
ともにうめきともに産みの苦しみを
していることを知っています。」
アダムの罪は,人類の罪でした。
全人類が罪の中に堕落しました。
人類の罪は,被造物の虚無となりました。
(ローマ3:10-12)
「それは,
次のように書いてあるとおりです。
『義人はいない。
ひとりもいない。
悟りのある人はいない。
神を求める人はいない。
すべての人が迷い出て,
みな,ともに無益な者となった。
善を行なう人はいない。
ひとりもいない。』」
贖い(あがない)
(ローマ3:23,24)
「すべての人は,罪を犯したので,
神からの栄誉を受けることができず,
ただ,神の恵みにより,
キリスト・イエスによる贖いのゆえに,
価なしに義と認められるのです。」
「贖い」という言葉のもともとの意味は,
奴隷に身代金を払って
自由人とするというものです。
人類が罪から救われ,
神の恵みに入れられるためには,
神の御子イエス・キリストの
贖いの業が必要でした。
私たちは罪が赦され,義とされるのです。
和解
(コロサイ1:20)
「その十字架の血によって
平和をつくり,
御子によって万物を,
ご自分と和解させてくださったからです。
地にあるものも天にあるものも,
ただ御子によって
和解させてくださったのです。」
罪によって,
わたしたちは
神と敵対するものとなっていました。
イエス・キリストの十字架での業は,
私たちを神と和解させてくださいました。
また万物も神と和解することが出来ました。
神の国
(マタイ12:28)
「わたしが神の御霊によって
悪霊どもを追い出しているのなら,
もう神の国は
あなたがたのところに
来ているのです。」
イエス・キリストが
神の国をもたらしました。
イエス・キリストが
もう一度きてくださることによって,
神の国は完成します。
回復
(マタイ11:4,5)
「イエスは答えて,
彼らに言われた。
『あなたがたは行って,
自分たちの聞いたり
見たりしていることを
ヨハネに報告しなさい。
盲人が見,足なえが歩き,
らい病人がきよめられ,
つんぼの人が聞こえ,
死人が生き返り,
貧しい者には福音が
宣べ伝えられているのです。』」
(ローマ5:18,19)
「こういうわけで,
ちょうど一つの違反によって
すべての人が罪に定められたのと同様に,
一つの義の行為によって
すべての人が義と認められて,
いのちを与えられるのです。
すなわち,
ちょうどひとりの人の不従順によって
多くの人が罪人とされたのと同様に,
ひとりの従順によって
多くの人が義人とされるのです。」
アダムの違反によって,罪が入り,
イエス・キリストの義の行為によって,
多くの人が義とされるのです。
人類によって,万物は堕落し,
神の御子によって万物は
回復し完成されるのです。
聖め
(マタイ13:33)
「イエスは,
また別のたとえを話された。
『天の御国は,
パン種のようなものです。
女が,パン種を取って,
三サトンの粉の中に入れると,
全体がふくらんで来ます。』」
創造のみ業において造られた物(物)は,
罪によって歪められますが,
イエス・キリストによって,
新しくされ,きよめられます。
主の再臨の時
(1テサロニケ4:16,17)
「主は,号令と,御使いのかしらの声と,
神のラッパの響きのうちに,
ご自身天から下って来られます。
それからキリストにある死者が,
まず初めによみがえり,
次に,生き残っている私たちが,
たちまち彼らといっしょに
雲の中に一挙に引き上げられ,
空中で主と会うのです。
このようにして,
私たちは,いつまでも主とともに
いることになります。」
主が再び来られるとき,
わたしたちの肉体がきよめられます。
栄化と呼ぶことがあります。
「神はあらかじめ定めた人々をさらに召し,
召した人々をさらに義と認め,
義と認めた人々には
さらに栄光をお与えになりました。」
(ローマ8:30)
再臨による被造物の回復
(ローマ8:21,22)
「被造物自体も,
滅びの束縛から解放され,
神の子どもたちの栄光の
自由の中に入れられます。
私たちは,被造物全体が今に至るまで,
ともにうめきともに産みの苦しみを
していることを知っています。」
天と地の完成
(ヨハネ黙示21:1,2)
「また私は,
新しい天と新しい地とを見た。
以前の天と,
以前の地は過ぎ去り,
もはや海もない。
私はまた,
聖なる都,
新しいエルサレムが,
夫のために飾られた
花嫁のように整えられて,
神のみもとを出て,
天から下って来るのを見た。」
はじめに造られた天と地は,
新しくなります。
それは,回復と完成でした。
2015.11.7