昨日 紹介した写真と
「振り向くとそこに」の
心海の詩はいかがでしたか?
何か想像できるものは
ありましたか?
今日はその
「振り向くとそこに」を書いた
心海の世界をお伝えします。
今回はモデルから
「この写真に詩を書いて欲しい」
と依頼を承ったので
まず、写真を見てもらいました。
「いい感じの写真」だと
ちょっと褒めてもらいました。
この写真の詩を
何視点で書くか迷ったようです。
モデルを視点にすると
当てはまらなかった時が難しい。
語りかけるように書くと決め、
「道」を視点に書かれました。
歩んできた道を
振り返って眺めた。
昔の自分は小さくなった一点を
今ごろ歩いている。
そんな意味が込められているようです。
ロウアングルの写真には
ピッタリです。
今、読んで下さっている貴方には
生きてきた歳の年数だけ
歩いてきた道があると思います。
道は直進だけではなく、
曲がり角や分かれ道が
たくさんあったかもしれません。
それを貴方らしく
歩んできたのでしょう。
そして「今」の地点に立っている。
近道したって 遠回りしたって
今と過去が繋がれた道を
いつだって振り返っていいと思う。
大きくなった自分も
誰にも言えない自分も
喜びも悲しみも幸せも不安も
歩いてきた道は
記憶を通じて
見守ってくれているのかな。
「懐かしいな」って言えるように
ちゃんと繋がっているんだと思う。
心海の視点を聞いて
改めてそんなことを考えました。
それを踏まえて
よかったらもう一度 見て下さい。
仄かに髪をひるがえし
あなたは探している
すれ違ったばかりの
柔らかな風の面影を
道は静けさにささやいた
せめて桜色と紅で彩ろう
あてどなく彷徨う瞳も
儚く散ってしまわぬように
道は寡黙にささやいた
小さく青く霞んでしまった
あどけなく懐かしい日と
どんなときも繋いでいよう
跡を辿ってふり向くと
いつかの声と通じて
自分自身との再会を叶える
なだらかにのびた春の道
写真:kaori.
詩:心海
ゲスト:Aya Inoue.