明けましておめでとうございます。
新しい1年が始まりましたね!私のブログは今年もこんな感じでゆったりやっていくつもりです。出来れば毎日投稿を…。
さて、新年1発目は連載7話目になります、オリジナル小説 冬烈火です。新年最初ということでちょっと気合い入れて書きました。どうぞお楽しみください。
〜あらすじ〜
高校生の畑崎は、ひょんなことから異世界へと転生する。そこは、1つの願いを賭けて「幸界」を目指すレース、「冬烈火」が行われる世界だった。畑崎と3人の仲間
華日(はなか)、建樹(けんき)、鈴望(れみ)
は、「冬烈火」の参加者だけに与えられた「戒」という能力を駆使して「幸界」を目指す。宿屋をでた4人は、その主人から武器をもらい、ついにレースの戦火の中へと突入していく…。
「よし、ちょっと休むか。」
結構なペースでとばしてきた俺たちは少し休憩することにした。それに、この先は森になっている。体力を消耗したままでは危険だ。
「しかし、他の人たちに会わないな。あってもおかしくないはずなんだが。」
建樹が言う。
「そうだよね。なんか不安だな…。」
鈴望も続いて言った。と、その時、俺は後ろになにか気配を感じた。
「やばい!」
俺はとっさに宿でもらった槍を抜き、飛んできた石を弾きとばした。投げてきたのは
…人だ!俺たちの相手ということになる。
「ちっ!なかなかやるじゃねえか。」
大柄の男が言った。
「お前ら、なんのつもりだ?」
建樹が相手に投げかける。
「決まってんだろ?敵を倒そうとしてんだよ。」男たちはニヤッと笑う。
「それにしても、結構前にいやがったからどんなやつかと思えばガキ4人じゃねえか。」
「しかも女までいますぜ。」
かなり強そうな男たちだ。勝てるだろうか。それとも逃げるか?
「おい。」
相手のリーダーらしき男が俺たちに呼びかけた。
「その女をこっちによこせ。そうすれば見逃してやるぜ。」
と、鈴望を指さして言う。やばいぞ。
「そんなことに素直に同意すると思ってんのか?」
建樹が相手を睨む。
「おい、建樹やめとけ。ここは一旦逃げよう。」
俺は言った。さすがにまずい。
「いや、いける。畑崎ヒビリすぎてね?」
は?こいつ何言ってるんだ?
「おい、いつまでしゃべってんだよ!早くその女よこしやがれ!」
相手の男が怒鳴った。
「私嫌なんだけど。」
鈴望がキッパリ言った。俺は唖然とした。
「私この仲間たちが好きだから。」
「ほう…なら、死ね!」
男はおどりかかってきた。建樹に向かって斧を振り下ろす!しかし、その斧は空を切った。と、建樹が刀を男の首に沿わせて言った。
「どうする?逃げるか?」
建樹がニヤッと笑う。
と、後ろから仲間の男が建樹に向かってきた。あぶない!
しかし、華日の刀がこれを受け止めた。
俺はただ呆然としていた。
「くそっ!覚えてろよ!」
男たちは逃げていった…。
「なんだよあいつら。全然強くねーじゃん」
建樹が笑う。
「私たちに勝とうなんて甘く見すぎだよね」
華日も言う。
「絶対私が弱そうに見えたから選んだでしょ。普通に嫌なんやけど。」
鈴望がムスッとしている。そんな余裕は俺にはない。でも、俺たちが予想以上に戦えることは間違いないようだ。でも、俺は…
「さ、行こう!ゆっくりしてる場合じゃないよ!」
華日が言った。俺たちはそのまま森に入っていった…。
あの戦いの時、俺は何もできなかった。何故だろう。自分に自信がないのだろうか。
確かに、俺は3人と比べれば実力は劣る。
でも、それだけじゃない。あの男たちは俺でも十分に勝てたはずだ。なのに俺は逃げようとした…。見た目で怯えてしまったのだろうか。そんなことではこれから先も3人に迷惑をかけてしまうことになるだろう。
俺は強くなる。そう決意した。この森の中で待ち受ける試練も知ることなく…。
続く。
ご覧いただきありがとうございました😁
今年もタザ記をよろしくお願い致します🙏