まさかの笠間生活

三鷹に住む私が100㎞離れた笠間に月の半分住んで気づいた。平凡なはずの笠間は「まさか」が一杯の街。

ボタン肉のご馳走を頂き、殺生を思う。

2016-12-01 09:19:43 | まさかの笠間生活

ボタン肉

「ボタン」とはイノシシ肉のこと。まさに花の色。よく言い得ている。

お隣さんに貰い、焼き肉にして美味しく頂いた。柔らかく臭くない。

1kmほど離れた山に数か所罠を掛け仕留めたらしい。一緒に手

伝ったという農家の人に話を聞いた。

罠の免許も持つ隣人はこの時期はこれが毎年の趣味。罠の見張

りにピックアップトラックで山道を行く。罠にかかっているイノシシ

を仕留めるのに、大きければ猟銃会員に頼む。30キロとか小さけ

れば、数人掛かりで樫の棒で殴りナイフで心臓または頸動脈を突

き殺す。血を抜いて内臓を出し、近くの小川に晒す。数日後に、山

中の吊るし場に運び、皮をはギ、肉を分ける。そんなことで土地の

ある農家の人が役立つ。

そして我々が美味しい肉のおすそ分けに預かる。牛、ブタもそうや

って殺生したのを買ってきているのだなあと改めて思う。

我が畑にイノシシが2回も来た足跡があった。「獣害」などと騒ぐが、

こちらは獲って食べる。

農家さんの話では、茨城県のイノシシ獣口は15000頭だそうで、

猟師が獲る数が年間5000頭で、また年末には15000頭に増える

とか。

獣害対策の駆除が必要だ。獲ると1頭8000円ほどの補助金が他

県では出るが、茨城県はイノシシ肉が東関東震災時の原子力事故

の放射能調査が終わっていないので、肉販売ができず焼却処分で

あるらしく、駆除補助金が支払われない。

そういう事情で、イノシシ駆除は進むのか、進まないのか。

いろいろな問題が、ボタン肉の周辺には絡んでいるのだなあ。 

茨城県の中でも笠間市はイノシシの宝庫らしく、少なくなった神

奈川県や千葉県の猟友会が笠間に来て猟をする契約をしてい

るとの話も聞く。 

自然や生き物が豊富に居ることはいいし、ボタン肉も美味しい

し、畑を荒らされるのも困る。しかしそれには殺すのも、肉解体

作業も嫌がらず、しなければならないのだ。

そう思うと複雑な心境。


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