「ボタン」とはイノシシ肉のこと。まさに花の色。よく言い得ている。
お隣さんに貰い、焼き肉にして美味しく頂いた。柔らかく臭くない。
1kmほど離れた山に数か所罠を掛け仕留めたらしい。一緒に手
伝ったという農家の人に話を聞いた。
罠の免許も持つ隣人はこの時期はこれが毎年の趣味。罠の見張
りにピックアップトラックで山道を行く。罠にかかっているイノシシ
を仕留めるのに、大きければ猟銃会員に頼む。30キロとか小さけ
れば、数人掛かりで樫の棒で殴りナイフで心臓または頸動脈を突
き殺す。血を抜いて内臓を出し、近くの小川に晒す。数日後に、山
中の吊るし場に運び、皮をはギ、肉を分ける。そんなことで土地の
ある農家の人が役立つ。
そして我々が美味しい肉のおすそ分けに預かる。牛、ブタもそうや
って殺生したのを買ってきているのだなあと改めて思う。
我が畑にイノシシが2回も来た足跡があった。「獣害」などと騒ぐが、
こちらは獲って食べる。
農家さんの話では、茨城県のイノシシ獣口は15000頭だそうで、
猟師が獲る数が年間5000頭で、また年末には15000頭に増える
とか。
獣害対策の駆除が必要だ。獲ると1頭8000円ほどの補助金が他
県では出るが、茨城県はイノシシ肉が東関東震災時の原子力事故
の放射能調査が終わっていないので、肉販売ができず焼却処分で
あるらしく、駆除補助金が支払われない。
そういう事情で、イノシシ駆除は進むのか、進まないのか。
いろいろな問題が、ボタン肉の周辺には絡んでいるのだなあ。
茨城県の中でも笠間市はイノシシの宝庫らしく、少なくなった神
奈川県や千葉県の猟友会が笠間に来て猟をする契約をしてい
るとの話も聞く。
自然や生き物が豊富に居ることはいいし、ボタン肉も美味しい
し、畑を荒らされるのも困る。しかしそれには殺すのも、肉解体
作業も嫌がらず、しなければならないのだ。
そう思うと複雑な心境。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます