厚生労働省の専門部会は18日、米バイオテクノロジー企業ノババックスが開発した新型コロナウイルスワクチンについて、薬事承認することを了承した。厚労省は近く承認する方針だ。国内で使える4種類目の新型コロナワクチンとなる。同社から技術提供を受けた武田薬品工業が国内で製造する。政府は既に1億5000万回分の供給契約を結んでいる。
販売名は「ヌバキソビッド筋注」。国内での製造と流通を担う武田薬品工業が昨年12月に厚労省に薬事承認を申請していた。ウイルス由来のたんぱく質の一部を培養技術で増やし投与する「組み換えたんぱくワクチン」と呼ばれるタイプで、ワクチン未接種者は18歳以上を対象に、通常3週間間隔で2回、筋肉内に注射する。3回目の追加接種で使う場合は、2回目から少なくとも6カ月、間隔をあける。2~8度での冷蔵保存が可能で、輸送・管理がしやすいのが特徴だ。
米国などで約3万人を対象に行われた最終段階の治験では、発症予防効果は90・4%で、安全性の懸念は認められなかったとする。武田は国内でも約200人を対象に実施し、海外同様良好な結果が得られたとしている。米国では食品医薬品局(FDA)での審査が続いているが、欧州連合の薬事規制当局、欧州医薬品庁(EMA)は昨年12月に使用を許可している
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