大阪自然環境保全協会草地生態系研究会では、2017年の第1回の調査に引き続き、
2回目の大阪府内でのカヤネズミの一斉調査を行います。
カヤネズミを取り巻く草地環境の状況の変化を把握することを通じて、大阪の自然
環境を知り・守るための大切な活動として継続していきたいと考えています。
ぜひご参加・ご協力をお願いいたします。
10月6日(日)に京都の桂川でモデル調査を実施します。
調査のやり方や、フィールドマナーなどをレクチャーしますので、カヤネズミ調査
未経験の方は、こちらにご参加下さい。
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【大阪府内カヤネズミ一斉調査】
大阪自然環境保全協会草地生態系研究会では、2017年の第1回の調査に引き続き、
2回目の大阪府内でのカヤネズミの一斉調査を行います。
カヤネズミは、オギやススキ、ヨシがまとまって生えている草はら(カヤ原)を
主な生息地とし、それらの植物の葉を割いて編んだ球形の巣で子育てをします。
かつては河川、田んぼの周りの草地、茅場などで普通に見られた生き物なのです
が、近年の河川改修や開発などによって草地が失われたり、環境が悪化して全国
的に個体数が減少しています。大阪府のレッドリストでは、準絶滅危惧種に選定
されています。
引き続き調査を行うことでカヤネズミを取り巻く草地環境の状況の変化を把握す
ることを通じて、大阪の自然環境を知り・守るための大切な活動として継続して
いきたいと考えています。
ご参加、ご協力よろしくお願いいたします。
募集対象:大阪府内において調査を所定の方法でボランティアで実施いただける
グループまたは個人
調査期間:2019年9月より実施中~12月20日(金)まで
*ご協力いただいた方には、調査のまとめをお送りします。
→詳細 記録用紙
<草地生態系研究会主催モデル調査>
調査のやり方や、フィールドマナーなどをレクチャーしますので、カヤネズミ調査
未経験の方は、こちらにご参加下さい。
日時 2019年10月6日(日)
場所 桂川河川敷(小雨決行)
集合 9:30 京阪淀駅北改札口
申込 kayachu★kayanet-japan.com(★を@に変えて送信)
*一斉調査に関する申込み・問合せ先:公益社団法人大阪自然環境保全協会
〒530-0041 大阪市北区天神橋1-9-13 ハイム天神橋 202
電話:06-6242-8720 FAX:06-6881-8103
e-mail:office★nature.or.jp(送信時に★印を半角@にして下さい)
以前、カラパイアというニュースサイトに、カヤネズミの生態を誤解させるような記事が掲載されたため、本会HP上で誤りを指摘しました。
しかし最近また、ツイッターやフェイスブックなどのSNSで、netgeekによるカヤネズミについての誤った情報を掲載した記事(「チューリップに入って蜜を吸うカヤネズミ」)が、すごい勢いで拡散しています。
ツイッターでその誤りを指摘したところ、他のユーザーの方が一連の投稿をまとめて下さいました。
わかりやすくまとめられているので、ぜひご一読下さい。
カヤネズミは害獣という誤解が広まって駆除されたため、地域によっては絶滅寸前にまで追い込まれているという話はデマ
カヤネズミが減少しているおもな要因は、生息地の減少です。
生息域の8割にあたる都道府県のレッドリストに掲載されており、地域によってはというよりも、かなり危うい状況です。
さらに、元記事には、駆除の件以外にも、いろいろと情報の誤りがあります。
発信元のnetgeekには誤りを指摘しましたが、スルーです。
これ以上、誤解が広がらないよう、注意を喚起する次第です。
*バイラルメディアに与することになるので、元記事へのリンクはしません。
元記事の内容については、上記のまとめページを参照してください。
みなさんの周りで、このような写真や記事を見てだまされている人がいたら、ぜひ誤りだよと教えてあげて下さい。
よろしくお願いします。
おかげさまで、第2回全国カヤ・サミットが無事終了しました。
午前のプレイベントは33名、午後のシンポジウムは、前回(85名)を超える、98名の参加があり、盛会となりました。
カヤネットからは私を含む6名が参加。石川、神奈川からもメンバーが駆けつけました。
午前の観察会は、博物館周辺のオギ原で行いました。
初めて野外でカヤネズミの巣を見る人も多く、みなさん興味津々。
最初にひとつ巣を観察したあと、20分ほど自由にオギ原を探してもらい、5~6個の巣が見つかりました。
その後、実物大のカヤストラップ作りにチャレンジ。
羊毛をカヤネズミサイズにチクチク針でついて成形します。
お手本は、本物のカヤネズミ。
本物をお手本にできるのは、博物館ならではですね。
午後のシンポジウムは、私、富山市ファミリーパークの森さん、琵琶湖博物館の澤邊さんから、研究者・動物園・博物館の立場からカヤネズミの保全について話題提供をしました。
質問もたくさん出て、なかなか盛り上がりました。
身近な自然にすむ生きものの保全には、地域の人たちの協力・理解が不可欠です。
そのことが、今回のシンポジウムで確認できたことは、よかったと思います。
今後、市民・研究者・博物館・動物園との連携を強めて、カヤネズミの保全の取り組みが進むことを期待します。
カヤネット設立15周年を記念して、カヤネット新聞第5号を発行し、サミット会場で配布しました。
編集長のKさんによる、カヤネズミにかけた秀逸な広告が、今回も好評でした(笑)
全文はこちらからどうぞ。
当日の様子がニュースで紹介されました。
・カヤネズミの保護 呼びかける - NHK 関西 NEWS WEB(動画ニュースあり)
・カヤネズミの生息域保全を 滋賀・草津で全国サミット - 京都新聞2016年12月5日
*記事に「全国約5500カ所で生息している」とありますが、生息地点数ではなく、生息情報件数です。
・カヤネズミ保全に協力を 草津でサミット 生息地減少 絶滅危惧 - 読売新聞2016年12月8日
動画はすぐ消されてしまうようなので、お早めにどうぞ。
7月12日、琵琶湖博物館のリニューアルオープン前の内覧会に行ってきました。
カヤネット会員のUさん、Wさんも参加。
じつは琵琶博学芸員のKさんとSさんもカヤネット会員で、これだけのメンバーが顔を合わせるのは久しぶりです。
まずは、カヤネズミのコーナーがあるC展示室に直行!(笑)
カヤネズミの生体展示コーナーは、実物大のヨシ群落の小道を抜けた先にあります。
展示室の中には、オギの束が入れてあり、その葉を裂いて作った巣が3つほどできていました。
食事中のカヤネズミ。
展示室には、5匹のカヤネズミがくらしています。
生体展示は、他の動物園や博物館でもやっていますが、巣穴の前にカメラが設置されていて、中の様子がリアルタイムで見られるのが面白いです。
カヤネズミの展示は大人気で、大人も子どもも足を止めて、代わる代わるのぞきこんでいました。
Sさんから聞いたところによれば、11日の京都新聞に私のインタビュー記事が掲載されたのも、関心を高めるのに一役買ったようです。
「京都新聞にカヤネズミの記事がでてたね」といろんな人に言われたそうです。
さて、続いては、カヤネズミの展示コーナーの隣にある、ヨシ・オギ原の生きものの展示。
裂けたヨシの葉先や枯れ具合、実際のヨシ・オギ原に見られるスゲやナンバンギセル、シロネなども、リアルに再現されていて驚きました。
オギのあいだにひっそりと咲くナンバンギセル
展示コーナーの一角には、カヤ原の生きものの生態が学べるWEB図鑑があります。
カヤネット会員のUさん、Mさんと私も、写真を提供しました。
「ヨシ原の生きものたち」として、カヤネズミとツバメとアマガエルの模型も展示されています。
実物大との説明書きがあるのですが、うーん、カヤネズミがちょっと大きいなー。
画像が小さくてわかりませんが、この絵の中にもカヤネズミがいます。
さらに、人のくらしとヨシのコーナーがあり、ヨシ製品がいろいろと展示されていました。
刈り取ったヨシを束にして立てかけた「丸立て」。
このようにして乾燥させ、茅葺きの材料として使われます。
来場者がヨシ紙に思い思いにメッセージを書けるコーナーもあり、私達も、メッセージを書き残してきました。
ひととおり見て回ったあと、Sさんに、カヤネズミのバックヤードを案内して貰いました。
じつは計画段階で、琵琶博からの依頼を受けて、カヤネズミの飼育室の設備や展示の内容について、少し助言させて貰いました。
脱走防止や温度管理など、難しい面をしっかり配慮されていたと思います。
上記はC展示のほんの一部で、まだまだ興味深い展示がたくさんあります。
D展示室の目玉は、なんと言ってもバイカルアザラシ!
ほかにも、バイカル湖の多様な生きものが、たくさん展示されています。
D展示室の一角に、琵琶湖産の魚を扱う、Kさんの鮮魚店がオープンしていました(笑)
ミュージアム・ショップには、レジ横の一等地にカヤネットの小冊子やグッズを置いて貰っています。
ありがとうございます。
図書室の棚に、カヤネズミコーナーができていました。
『カヤネズミの本』が『カヤネズミの四季』と巣ごもり子カヤと一緒に並んでいてうれしかったです。
よかったら、『すぐそこに、カヤネズミ』も置いて下さい(笑)
すごく楽しくて、あっというまに時間が過ぎてしまいました。
バイカルアザラシもかわいかったですが、カヤニスト的には、何にもまして、カヤネズミ度が格段にアップしていたことに感動!(笑)
Sさん、Kさん、ありがとうございました。
オープン後もますます忙しくなると思いますが、頑張って下さい。
本日、全国カヤネズミ・ネットワークは設立15年になりました。
多くの方に支えていただいて、ここまで活動を続けてくることができました。
心から感謝します。
本会は、設立当初15名でスタートし、現在、会員数は48名と2団体になりました。
会員数は決して多くありませんが、カヤネズミという1種類の動物をシンボルにして、全国にネットワークを持ち、保全活動を展開する市民団体はあまり例がなく、市民団体の先進的な活動例として、プロジェクト未来遺産2015でも評価を受けました。
さらに、生物多様性アクション大賞2015入賞、京都生きもの100選の選定など、目に見える形で活動への評価もいただけるようになってきたと思います。
一昨年に、多摩動物公園と日本自然保護協会との共催で、カヤネズミ・シンポジウムを開催しましたが、今年は、琵琶湖博物館との共催で、第2回全国カヤネズミ・サミットを開催します。15年の活動の歩みを振り返りつつ、今後の活動に向けて、ステップアップになるような内容にできたらと思います。
カヤネズミの生息地の減少は続いており、取り巻く状況は厳しいですが、他団体とも連携しながら、粘り強くカヤネズミとカヤ原を守る活動に取り組んでいきたいと思います。
今後とも、本会の活動へのご理解とご支援を、どうぞよろしくお願いします。