八重の故郷、会津の朝はどんよりしていた。
それは天気と爺の頭の両方である。
予定では朝5時頃起きて、朝の鶴ヶ城に行ってみようと思っていたが、時計を見るとすでに7時を回っていた。
昨日、夕食時に300mlの冷酒を1本、ホテルのレストランで熱燗2合徳利を2本、部屋に戻って会津ほまれワンカップ1本、都合6合程度日本酒を呑んだのだから、早起きできず頭がどんよりしているのは自業自得である。
ホテルで朝食を済ませ、二本松に向かって出発進行。
会津藩校「日進館」へ寄ってみたが、時間が早かったため授業は始まっていなかった。
霧が立ち込める中、猪苗代湖湖畔を走っていくと、野口英世記念館がある。
この辺りは白鳥の飛来地らしいと女房殿に教えたが、車から降りる気配が無かったので、野口英世の銅像をカメラに収めて磐梯山方面へ車を走らせる。
霧が晴れてきて磐梯山が姿を現したので、D700のシャッターを数回切って、DONKEに納めた直後。
「あ、白鳥が飛んでるよ」と女房殿。
番いだろうか、2羽の白鳥が磐梯山を横切るように優雅に飛んで行った。
その後現れた複数組の白鳥の編隊が、青く澄み渡った秋の空を舞っているのを見て「あ~、さっきの飛来地に行っておけば良かった~」と残念がっても後の祭。
晩秋の安達太良山は、すでに紅葉の見頃を過ぎ、山全体が茶褐色をしていたが、これはこれで味がある光景である。
道の駅つちゆ、東北サファリパークを通過し、本日のメインイベント会場である霞ケ城公園に到着。
ここで本日が最終日となる2013年二本松菊人形まつりが開催されている。
「菊人形って不気味なものもあるよね」と女房殿。
「見たことあるの?」
「だから~、病院が企画した福島旅行の2日目に見にきたんだよ」
じぇじぇじぇ、まったく今回のコースと同じじゃないか!
まぁ、今回も基本的なコースだからな~。
見頃を過ぎたものもあったが、人の頭ほどもある大輪の菊や1000を超える花を付けた菊が見事に咲き誇り、地元出身の歌手のミニコンサートや物産展も催され、イベント会場は大賑わい。
しかし、今回の主役はなんと言ってもこの人。八重さん。
2013年の菊まつりのテーマも”八重と二本松少年隊”なので、八重さんも少年隊も桜ならぬ菊の衣装で着飾っていた。
衣装から人形の顔に目をやると、八重さんと西郷頼母だけが、大河ドラマの俳優さんにちょっぴり似ているように見えるのは気のせいだろうか。
この後、郡山のロミオというパン屋に立ち寄り、帰路に就いた。
土産のイカ大根を酒肴に会津ほまれワンカップ一杯やりながら、今回の旅行を振り返ってみると、晩秋の会津・二本松の山々は紅葉一色とはいかなかったが、大河ドラマの影響で八重一色に染っていた。
今日は日曜日。大河ドラマを録画してはいるが、いったいどれだけの回数を放置しているか。
最後に見た時の舞台はまだ京都。
今回の福島小旅行で見聞したことを思い浮かべ、少なくも戊辰戦争から鶴ヶ城開城まではしっかりと見届けたいものだ。
今週の呑み会で・・・。