田川で活動している”日本拳法道連盟・豊前福光派古術連盟 風門館”館長のH先生から「一度、自分が流儀を受け継いでいる、古武術 ”福光派 古術”を紹介できないだろうか?」との申し出がありました。
H先生率いる”日本拳法道連盟・豊前福光派古術連盟 風門館”とは、かつて、私もお世話になっていた、打撃技を主体として投げ技、寝技、関節技ありの総合武道団体であり、ルールが違う他流派主催の各種格闘技大会にも、積極的に挑戦していくようなチャレンジャー集団です。
(日本拳法道連盟”別名 格闘技委員会”総本部は福岡市。)
その師範であるH先生は日本拳法道四段以外にも、合気道、八光流柔術、古武術などの有段者でもあり、”風門館”の稽古では、その経験をいかした古武術的な技もよく指導されていました。
京築合気道”研究会”を名乗る私達としては、合気道のルーツでもある古武術をみなさんに”研究”してもらう、いい機会でもあり、合気道を稽古していく上で学べる事も多々あるので、昨日の稽古にH先生を特別講師としてお招き致しました。
戦国時代の合戦武術であるという”福光派 古術”。
生きるか死ぬかの闘いを想定しているだけあって、逆関節技を極めたままからの投げや、押さえ込みから、鎧のスキマをぬって剣でトドメをさす、など実に古武術らしい発想です。
本来、武術とは、このように戦場から生き残るための殺人術だったのでしょう。
合気道も、創始者である植芝盛平翁先生が、さまざまな古武術を学び、実際に中国大陸などで生死を賭けた修羅場を経験されて、創始された武道です。
ですので、古武術の技と合気道の技は一見するとよく似ています。
しかし、その目的はまさしく正反対、対極にあるように思います。
植芝盛平翁先生の有名な言葉に「合気道の”あい”は愛情の愛。合気道は愛の武道である。」というのがあります。
相手を必要以上に傷つけず、最終的には争おうとする心そのものをなくさせるのが合気道。
私も、個人的な考え方ですが、合気道の技は、自分に立ち向かってくる相手に怪我をさせない為の技術だと考えています。
相手を傷つける為の危険な技よりも、相手を傷つけずに抵抗力を奪うという事は、更に高度な技術であり、むずかしいのです。
戦国時代の殺人術から生まれた古武術が、植芝盛平翁先生により”愛の武道”、合気道になり、和を尊ぶ争わない心を説く。
我々が京築という片田舎であっても、合気道精神を普及させていくということは、微力ながら、争いのない世界平和に繋がって行くのです。
京築合気道研究会のみなさんには、目的が対極にある古武術を学ぶことで、どのように技を掛ければ相手は怪我をし、逆に相手に怪我を負わせない技の掛け方とは、どうすれば良いのかもわかってくると思います。
そして、技だけではなく、合気道の精神も理解することに役立てばと思います。
しかし、H先生、実に久しぶりで懐かしかったですね!
大変勉強になりました。
これからも、お時間がとれるときは、ぜひご教授にいらしてください。
本当にありがとうございました。
(”京築合気道研究会”は2007年1月13日より、道場名を”合気道 真風会”へ変更致しました。)
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