北野天満宮の名前は聞いたことがあるけど、『北野御霊会』(きたのごりょうえ)という言葉は初めてなのでどういうものか気になります。
応仁の乱で途絶えたこの祭礼が再興されるのは、実に約550年ぶりとのことです。しかも、神仏習合という形で行われたとあって大きく注目を集めています。
明治以降は神仏習合が事実上禁止されていたので、『北野御霊会』もこれまでとは違う形式で行わざるを得なかったそうです。100年前のスペインかぜ流行の際に神仏習合を再興したくても、戦前は国家神道の旗振り役である政府を敵に回すのを恐れて断念したのだろうと想像します。
それだけに、コロナ禍の終息祈願を目的とした今回の『北野御霊会』での神仏習合は、戦後から75年を経過した民主主義の時代だからこそ成しえたものといえそうです。