この会社の体質は…

脱線事故運転士を慰霊せず　ＪＲ西が殉職者法要除外 (共同通信) - goo ニュース

ＪＲ西日本が６日午前、奈良県・東大寺で営んだ恒例の「殉職者慰霊法要」で、尼崎ＪＲ脱線事故で死亡した高見隆二郎運転士＝当時（２３）＝を対象から除外したことが分かった。

同社広報室は「事故原因がはっきりしないため今回は見送った」と説明しているが、社内からは「運転士も会社の安全軽視体質の犠牲者だ」と批判の声が上がっている。

法要は鉄道事故などで死亡した社員の追悼が目的で、垣内剛社長や南谷昌二郎会長らが出席した。国鉄時代に殉職した約５９００人とＪＲ西日本発足後の１２人を対象にした。

同社によると、線路に落ちた乗客を助けようとして電車にはねられた場合などが殉職に当たり、本人の過失が原因の場合はこれまでも対象外としているという。脱線事故では、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会などが、高見運転士のスピード超過が主な原因とみている。


この会社は「安全対策」が如何なる事か、未だ認識していないようである。
確かにこの事故は、高見運転士の速度超過が原因で発生したものだけれども、その責任の一端は、会社がかけた過剰なプレッシャーではないのか。
「事故原因がはっきりしないため」慰霊を見送ったというが、それこそ会社の言い逃れではないか。よしんば百歩譲って相当の言い分にしろ、事故被害者にその通り説明する気なのであろうか。事故原因はすでに明白で、そのための対応を今まで会社を挙げて総力で取り組んできたのではなかったのか。そのために「安全対策」を万全な体勢に整えたのではなかったのか。
まさか事故の原因を高見運転士一人に負わせる気ではないだろうが、高見運転士も会社に命を奪われた犠牲者なのである。
こうした姿勢こそが「安全軽視」と捉えられても仕方ないのではないか。
これではいくらなんでも高見運転士も浮かばれまい。
この会社の体質は、事故から半年を迎えてなお、変わっていないのかも知れぬ。
いや、変わっていない。