１イニングで８点取っても勝てないとは…

球史に残る死闘！智弁－帝京／夏の甲子園 (日刊スポーツ) - goo ニュース

帝京壮絶…９回に天国から地獄 (スポーツニッポン) - goo ニュース

いやあ…。
凄かったねえ…。
９回表に４点差をひっくり返したどころか、逆に４点のリードを奪っておきながら、裏に５点取られた試合なんぞ見たことも聞いたこともない。

競馬に例えれば、マチカネフクキタルが勝った１９９７年の神戸新聞杯に似たような状況だろう。
４コーナーを回って逃げるサイレンススズカが圧倒的なリード。
しかし鞍上上村が途中で安心しきってしまったために手綱を緩めたら、後方から飛んできたマチカネフクキタルにゴール前差されてしまい、上村がサイレンススズカから降ろされた…という一件があったのを思いだす。
もちろん、帝京高校の場合は、監督が手綱を緩めたわけでもなんでもなく、４点差を追いつくならばあの采配しかなかったわけで、至る所で「監督バロスwwwwww」と言われてはいるが、あくまで勝ちにこだわった采配として見るのなら、あれは責められようはずがない。打たなければ後がない状況で、打てないピッチャーを打席に送り出すくらいなら、打てる控えを出してチャンスを作った方がいいに決まっている。唯一の誤算は、夏の大会で投手を経験している選手を全部使い切っていて、後の回に投げさせるとするならば、本当の控えの控えしかいなかったというところだろうが、後のことをごちゃごちゃ考えていたら、目の前のプレーなど集中できるはずもなく、勝負に徹するのなら、まずは目の前の４点をひっくり返すことを先に考えるだろう。それが勝負師というものである。後の投手がいないということは、それだけ丁半バクチということだったのだから。
競輪に例えるならば、７番手からの捲りが決まったものの最後にタレて、引き出さなくていい後ろ二人を引き出しちゃって万シュー…って感じかしら。

どこの勝負事でもそうだが、勝ちにいって負けることなど世の中にはたくさんある。野球や競馬などに限らず、仕事の商談から恋愛に至るまで、勝負に出て負けることなどざらにある。俺だってそうだ。世の中、きれい事ばかりではない、厳然とした勝者と敗者の区別は存在する。それは致し方ないこと。

帝京ナインにはこう言いたいね。
勝負には負けたが、試合では勝ったなと。
それは、見ていた客、テレビの前のオーディエンス、みんなが口を揃えていうことだろう。

智弁和歌山、超ガンガレ。
駒大苫小牧をなんとかして止めてくれ！！