都電で追突事故発生

都電荒川線、試運転電車に追突…乗客ら２７人重軽傷 (読売新聞) - goo ニュース

１３日午前９時３５分ごろ、東京都北区栄町の都電荒川線・梶原―栄町駅間で、乗員乗客約３５人が乗った三ノ輪橋発早稲田行きの電車が、前方に停車していた試運転中の電車に追突した。
　警視庁滝野川署によると、女児（５）が左足打撲で病院に運ばれるなど、乗客ら２７人が重軽傷を負った。

　都交通局によると、追突した電車と試運転中の電車はいずれも１両編成。現場は見通しの良い直線で、追突した電車は、最高速度の時速４０キロ程度で走行していたとみられる。電車の運行はダイヤ通りだった。

　試運転中の電車が、現場付近でブレーキテストのため急停止したところ、後続の電車が突っ込んだ可能性が高く、都交通局はブレーキテストが適切だったか調べている。

どう見てもカマを掘った方の前方不注意です。本当にありがとうございました。

今はずいぶんと便利な世の中になったもので、こんなものまでネットにアップされているんですねえ。
東京都交通局軌道運転取扱心得というものがあり、その中の第３１条および第３２条に、こうした規定がある。

第三十一条　電車が他の電車に追従する場合には、百メートル以上の距離を保持しなければならない。ただし、先行電車との距離が百メートル以下になったときの運転速度は、毎時十五キロメートル以下としなければならない。

第三十二条　電車が他の電車に追従する場合において、先行電車が停止したときは、十メートル以上の距離をおいて、いったん停止しなければならない。
2　前項の規定によりいったん停止した電車は、徐々に運転して一メートルまで接近することができる。

先行電車が重要部検査上がりの試運転だということは、後続の電車運転士は知っていたはず。試運転ということは、ブレーキ検査のために突然急停車することも頭に入っていたはず。事実、試運転電車後部には、「急停車することがありますので注意して下さい」と朱書きされた札を貼っていた。
にも関わらず、１００メートル以上離れて運転し、かつ接近時に時速１５キロ以下で運転して追突したということは、この続行電車の運転士が、どれほどボケながら運転していたかを物語るであろう。規則通りに走っていれば、追突するはずがないのだから。
しかも、これくらいで追突されたら、ラッシュ時の続行運転なんて怖くてできないぞ。
頭が薄い新聞記者は、多分「風の息遣いを感じていれば、ＡＴＳをつけていれば、防げた事故だったはずだ。」などとこぞって書き立てるのだろうが、都電にＡＴＳなんかつけたらラッシュ時の運行なんてできないぞ。
なんだったら諸君達も、朝の通勤途上、君たちが社用車で新聞社に入る前に、王子から飛鳥山まで明治通りを走ってみろ。都電が２台、３台と連なって王子駅前と飛鳥山で信号待ちをしているから。飛鳥山が遠ければ、新目白通りの高戸橋でもよい。

引用先の報道「時速４０キロで走行」はありえない。最高時速は４０キロだが、営業運転で出すとすれば、大抵２５キロ前後なので、おそらくそれくらいのスピードで突っ込んでいったものと思われる。これはもう、後続電車を運転していた運転士は言い訳無用。続行運転の心得を全く持って無視していたのだから。

で、「ＡＴＳ＝安全」と信じて疑わないマスコミや左寄りの皆さん。
路面電車にＡＴＳをつけたら東京や広島では市民生活に影響が出ますよ。マジで。