大空の夏から秋へのセレモニー

昨日の夕方5時の空。
大きな雲の合間から、もうすぐ沈もうとしている太陽が何かのメッセージを伝えるように強い光を放っていました。

今年の夏は雨が少なくて、
真っ青な空と、真っ白い雲のコントラストが美しい夏空が続いていたのですが、

ここ数日、突然の強い雨が降るようになって、
特にこの日の空はこの1時間後、
こんなにも輝かしかった空が、どんどん形相を変えて様変わりしていくのでした。

まるでハリーポッターがヴォルデモートと戦う時の舞台のように・・・。




家路に向かっている途中から、
明るかった空に、大きな雲が辺り一面を覆うように追いかけてきました。
白と黒、その明暗がはっきりわかる空でした。




大きな黒い雨雲に姿を消された筑波山の方角。

来ました！　
まっすぐに落ちてきた突然の雷。

左の方に一本の筋、見えますでしょうか？
本当に偶然の一枚です。




頭上では広範囲に一足早い運動会でしょうか、雷たちが走り回ってゴロゴロと騒ぎ、
次はどこに落ちようかと落下場所を捜しているようにも聞こえました。
時々、厚い雲の中で部分的に発光します。




遠くの方では、
今立っている場所には想像もつかないような、美しい夕焼けが今日一日の終わりを告げているのでしょう。
ほんの少しだけ緋色に染まった空が見えていました。
その場所は、恐らくそれほど遠い場所ではないのでしょうが、ずっとずっと遠くに感じたのです。




「呑み込まれるさま」というのは、こういうことを言うのかしら。
と実感してしまうほどの迫力でした。




通る車全てに宣言するかのように、
雲たちは光のメッセージを発していました。




一旦光が治まると、辺りはまた真っ暗な闇の世界になります。
時刻は本来なら、まだ薄明るい18時過ぎ。




田んぼの稲たちも、秋への洗礼を受けたのかもしれません。

雨がひどくなってきたので、この場を去って自宅へと急ぎます。




この雷雲たちは、とうとう自宅まで同行してきまして、
しばらく我が家の頭上でも一通り騒いだ後、
更に次なる場所へと黒い軍団は移動して去って行きましたが、

この時の一部始終は、
夏の終わりを告げられたように思えました。

そして翌日の今朝・・・。

昨日の暗闇の世界から脱した朝の空は、
どこか夏の力強さがとれて、穏やかな色になったようでした。

夏の間、コバルトブルーだった空は、透きとおるようなスカイブルーに。
堂々として光るほどにまぶしかった白い雲も、柔らかく流れるようなやさしい雲に。

ふわふわとあどけない雲たちは、
筑波山に寄り添うように、朝のお散歩でしょうか。

そんな、のどかな秋への幕開けでした。

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