哲学日記

冷淡になっても粗野になっても自己は守りぬかねばならない

(ヒルティ幸福論第二部「人間知について」草間平作・大和邦太郎訳)から引用します。

 

愚直で厚かましい人たちに対しては、三つの自己防禦の方法がある。まず粗野であるが、これは自分の品位を落とす。次は冷淡であるが、これは人間的でなく、良心にやましさを残す。それからユーモア。この最後の方法だけが、真の精神的優越を示すものだ。
(引用終)

 

 

 

 

 

 愚直で厚かましい人たちに対しては、ユーモアで自己を守れ。

それがうまくいかなければ、ユーモアの代わりに冷淡で自己を守れ。

それでもうまくいかなければ、粗野で自己を守れ。

たとえ良心にやましさが残ろうと、自分の品位を落とそうと、とにかく自己を守りぬかねばならない。




 おれは、ユーモアで自己防禦するスマートな大人になりたかったが、修行が足りず失敗した。やっぱりユーモアで防禦って難し過ぎる。無視による防禦も不得意で、けっきょく「おれに近づくな、話しかけるな」オーラを出しまくって、粗野な人間だと思われている。おれのは自己を守るための粗野、冷淡なんで見逃してくれって感じですよ。 




※ヒルティ 【Carl Hilty】
(1833-1909) スイスの法学者・哲学者。
プロテスタントの立場から倫理的著作を残す。
著「幸福論」「眠られぬ夜のために」など。
〔大辞林〕

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