六日のあやめ

読書記録('22.1月)

’22.1月読書記録
初読:7冊
読書メーターより

1/28【ただいま神様当番/青山 美智子】
各話の主人公たちがあるきっかけで前向きな気持ちになる、既読作品もそのきっかけ特殊だったけど今回は神様登場、手のひらから入り込まれ腕を勝手に動かされるってインパクト強い。
青山作品の温かさをまた堪能したけど、本作はやや気になることあって、神様当番になる人たちがバス停の台にあるおとしものを自分のものにしちゃう(リチャードのケースは理解できる)ことに私は抵抗ある。
お当番さんになってない喜多川葵さん、中田くん、八重子さん好き。
葵ちゃんのストリップ劇場行きビックリしたけど愛和ネネさんのステージ私も見たくなった。

1/24【月曜日の抹茶カフェ/青山 美智子】
「木曜日にはココアを」の続編。前作は12色で今回は睦月から師走まで1年での12篇。
前作でワタルくんが雇われ店長になった「マーブル・カフェ」定休日の月曜日が抹茶カフェになった設定になるほど。マスター曰く「定休日とか閉店後に時々イベントをやっている」とのことだから全曜日でのシリーズになるかも?
縁は種みたいなもの、とか、繋がってる手とか、マスターの考え方素敵。
睦月の寒牡丹と雪うさぎ、夏越しの祓の日に食べる水無月、季節にちなんだ和菓子が美味しそう、濃茶も飲んでみたい。

1/20【ペッパーズ・ゴースト/伊坂幸太郎】
予知能力がある人物が登場する作品は色々あると思うけど、檀先生のその力の出し方は突飛、“飛沫感染”という言葉がこんなふうに使われるとは。
布藤鞠子の書いた小説の中で、アメショーが「自分は小説か何かの一登場人物に過ぎない」と思っていて面白い。檀先生がいる現実にネコジゴハンター登場、小説は彼らがモデルだった伏線納得だけど檀先生と会った後のロシアンブルの章は?布藤さんは書いてなくてシアン目線追加での現実かな?
サークルの庭野さんたち別の場所に存在していて欲しい。
檀先生が牛丼店で感染して見た先行上映が嬉しい。

1/15【わたしの本の空白は (ハルキ文庫)/近藤 史恵】
記憶喪失になったわたし(三笠南)が「自分が善良な人間で、誰にも恨まれていないといいのだが..」「自分のことすら信用できないわたしが、他人に信用される人間だったとは思えない」と思ったことが印象的、その考え方は私好みだから応援したい気持ちもあり、先が気になってどんどん読み進んだ。
夫ではない男性が何故夢に出てくるのか?不倫を思わせるけれどそうではなくて納得できた。
義姉の祐未が好感度高い。

1/12【残照の頂 続・山女日記/湊 かなえ】
前作は複数話での関連性や再登場ある連作だったけど本作は独立している4編。
1話目天の川を見るシーンや山根さん写真展「宇宙へ繋がる山」の言葉に、私は信州出身で中学集団登山のとき凄く近く見えて感動した満天の星を思い出した。
2話目タイトルになってる曲の楽譜を残したユウはどうなったのか?心配してたら「妻は幽霊は見ないので」の言葉にホッとする。
3話目「―死ぬじゃない」といっていた母親が娘のプレゼンに完敗するシーン感動的
4話目コロナ禍や震災での苦労がありながらも山によって前向きな気持ちになることに納得感。

1/5【N/道尾 秀介】
最初に著者からの~本書の読み方~が記されていて斬新だけど、すみません私はこの仕鰍ッは苦手。内容は満足なのに読みにくかった。私は六つの章の順番選ぶより冒頭部分からすぐ続きを読みたいし、一章おきに上下逆がわずらわしく紐のしおり下からじゃ使いにくい。(^^;
名のない..→消えない..と読んで、切ないけれど希望を感じたのが、次に、笑わない..で大ショック。
落ちない..→飛べない..→眠らない..重なる登場人物たちにはそんな過去があったのか。光の花の美しさが救いになって欲しい。

1/2【本日は大安なり (角川文庫)/辻村 深月】
いわくありげな4組の結婚式。複数の語り手、それぞれ先が気になる。
加賀山姉妹は好きじゃないけど新郎の映一が好み。姉妹のことちゃんとわかってるだろうと思っていた通り。「―勘弁してよ」はそういうことだったのかー、伏線見事。
山井多香子さん担当の新婦大崎玲奈には驚かされた。山井さんは彼女の存在で結果的に幸せになったと思う。
白須真空くんの心配事は大丈夫だろうと予想してた通り。
鈴木陸男はクズであきれるけど、大安の後日で山井さんが担当することになって良かった。
最終的にハッピーで気持ちいい。
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