六日のあやめ

NHKスペシャル未解決事件 赤報隊事件 実録ドラマ 感想

実録ドラマ冒頭は2017年冬、「あれから30年、かつての仲間と再会した」という樋田としての剛くんのナレーションからはじまり、上地さん演じる辰濃との会話のシーン。
小尻の墓参り、特命班全員の約束等の言葉が出てきたあとに、1987年に時が戻る。
小尻記者と家族の楽しそうな様子、殺害されたことを知ってる上で見るからこの時点で既に胸がつまる思いだった。

襲撃シーンの恐ろしさ。小尻記者死亡の悲しみ。辛いシーンが続く。
その中でのナレーション、淡々と落ち着いてる感じだけど、悲しみがより伝わってくるようにも感じた。
剛くんの声はとても心に沁みる。

犯行声明文の不気味さ。
朝日新聞への糾弾。
防犯対策や社旗や看板をおろす指示に反対する記者たち。
樋田記者の、テロリズムへの戦い方で最も有効なことはテロの前後で論調を変えないことであり、看板も同じで外すのはテロに屈すること、というセリフが印象的。
でも命を守ることを優先して欲しい。
樋田記者の奥さんの言葉「負けてもいい、毅さんさえ無事でいてくれたら」私もそう思う。

特命取材班に任命された記者たち。
手がかりが何もない状況でどんなふうに犯人を追うのか。
私には想像もできない気が遠くなるような作業だと思う。

阪神支局の前に東京本社が銃撃されていて朝日新聞全体が狙いとわかったときの辰濃記者のセリフが印象的。自分の書いた記事で同僚が命を落としたのかも?という恐浮ヘ本当に大きかったと思う。

予告映像にも少し出ていて、剛くんがメッセージとして伝えないといけないというセリフがある、村田雄浩さん演じる人物との対峙シーンは本当に圧巻!
朝日新聞が間違っていることもあるとしたうえで
「考えの異なるものを銃で撃ち殺し、それが正義だと主張したのが赤報隊です。小尻記者に向けられた銃弾は、自由な社会を求める私たち一人一人に向けられたものだ」
この言葉を否定する人はいるのだろうか?
言論も暴力になることはあるけど、赤報隊を是とする考えは信じられないし浮「。

村田さん演じた人物が赤報隊を肯定することには浮ウと怒りを感じるけど「新聞記者は自分だけが安全圏にいて取材をするが私は認めない。あんたも自分の住所を書きなさい。その覚悟がないなら帰ってもらって構わない」との言葉は頷ける。
今のスメ[ツ紙や週刊誌、ネット記事等匿名で発信して人を傷つけることも多い。記名して自分の発言に責任持つべきと思う。
樋田記者が住所を書きながら「辰濃くん、君も書きなさい」というところ、あの話し方凄く好き。

2002年5月3日 阪神支局襲撃事件時効
今は殺人罪の時効はなくなっているけど、この事件は時効が成立した。
時効の悔しさを強く感じた。
わしらには時効はありません、という小尻記者のご両親の言葉が重い。

キャストのみなさん熱演で素晴らしく引き込まれた。
そして、剛くんはやっぱり主演として惹きつける力があると改めて感じた。
事件発生時当時、1996年特命班キャップの頃、時効の年、事件から30年後、年齢の違いがわかり見事と思った。
重い事件の実録ドラマに対しての感想としては気がひけるけど、役者草なぎ剛の魅力を存分に見せてもらえたことがとても嬉しい。


1/26付朝日新聞朝刊インタ記事

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