六日のあやめ

「茨の木」「チルドレン」

さださん新著「茨の木」、予約はしてなかったし、いつも行く書店には入荷してなくて(あそこはいつもそうなんだよ~、新刊発売日からずっと遅れて既に必要ない頃に平積みになる^^;)入手が遅れたけど、なんとか金曜日に購入。
昨日の朝から読み初めて夜には読了。
あくまでもひとりよがりの感想を記しま~す。

コンサートトークや文章だけでなくNHKの番組でも放送されたグラスゴーのヴァイオリン、こんなふうに膨らませてきたか!と感嘆、見事だと思う。

正直新鮮味はあまりないんだけど(すみません~^^;)一気に読み進めることができる文章で心地いい、博多弁も効果的でうれしい。
ラストの「誓約書」にはもう涙、涙。美しい小説だと思った。

ただ一つ私が不満なのは、花子ちゃんの勘違いというか思い込み。私はあれは嫌だ。
サー・ロバート・グレン・コーリッジ(なんちゅう長い名前じゃ^^;)の事件のとき、私はまだ実際には登場してなかった彼と響子さんの娘さん(花子ちゃん)のことを考えると、もう少し救いが欲しいと思っていた。
彼が罪を認めて告白したことと、響子さんと真二が減刑嘆願書へのサインを申し出たことで、これ以上は仕方ないか、と納得したんだけど、花子ちゃんの思い込みは私には辛く感じる。
今はまだ無理でも、花子ちゃんは真実を知った上でそれを乗り越えて欲しいと思う私は、あの時点で真二を「お父さん」と呼んで欲しくはなかった。


実は「茨の木」を購入する前に、伊坂幸太郎氏の「チルドレン」を読んでいて、これが抜群に良くて感動が続いていたためか、花子ちゃんの父親への幻想は甘すぎるように感じたのかもしれない・・。

ちなみに伊坂氏の小説で最初に読んだのは「アヒルと鴨のコインロッカー」
映画化されたこととかタイトルは前から知っていたけど、読もう!と思ったのは、この小説を剛くんが読んでいた、ということを何かの雑誌で知ったのがきっかけ。
割と私好みだったから次に「重力ピエロ」も読んで、今年の本屋大賞受賞作は今図書館にリクエスト中。
既読の2作品両方良かったもののそれほど嵌ったわけではなかったんけど、たまたま3作目に選んだ「チルドレン」は最高!
主要人物(主人公といえるのかもしれないけど群像劇だからちょっと違う)の家裁調査官が、とんでもない奴なんだけどめっちゃ魅力的。
でもって、その彼とある事件で知り合った盲目の男性、彼も素敵!他にも、いいなぁ、と思う男性が出てくるし、でへへ。(笑)
いや、いや、そうゆうことじゃなくて、マジで感動の涙ボロボロなんだよね~。
私ってばちと感覚若過ぎるかも?(笑)

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