名無しの教師の日誌

ある公立中学校教師の教育私論と日記です。

制服のリユースは制服というシステムを破綻させるのでは

2018-04-04 23:24:02 | 日記(学校)
フリマアプリで意識変わった!?学生服は“シェア”
メルカリなどのフリマアプリの普及で“変わったね”と言われているのが「中古品」への価値観。リサイクルショップや古着屋なども以前からありましたが、フリマアプリの普及で、一気に市場が拡大。そうした中、新入学とともに必要な「学生服」にも新たな動きが各地に起き始めていました。(後略)

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180403/k10011389421000.html?utm_int=news_contents_netnewsup_002より)

簡単に言うと

学生の制服の中古販売が増えてきたと言うことです。

使用済み制服の販売というと、一昔前だとアングラなやべーやつということでしたが

そうでは無く、健全な再利用です。



制服が高い理由はいくつかあり、記事でも指摘されていますが

最も大きな要因は、大量生産が出来ないことだと私は思います。

制服の需要は限定的です。

ですから大量生産してコストを抑える……というわけにはいきません。

メーカーとしては、採算を取るためにはどうしても単価を高くせざるを得ないのでしょう。



さて、ここからは自分の見解ですが

これ、良いことのように見えますけど、まずいですよ?

制服のリユースが広がる
→新品が売れなくなる
→製造コストが上がり、価格も上がる
→「中古でいいや」な家庭が増える
→新品が売れなくなる
→ループ


そして、いずれ、新品の制服1セットの値段が、非現実的なものになるのです。

というわけで

制服のリユースが広がると、制服というシステムそのものが成立しなくなるわけです。



制服って、必要ですかね?

公序良俗の観点から、服装に関して、ルールは必要です。

でも、逆に言えば

明確なルールが明文化されており

そのルールに従えない生徒を指導するルーティーンと

指導に従えない生徒に与えられるペナルティが規定されていれば

制服がなくても学校生活は一応成立するんですよね。

まぁ、そう書くのは簡単でも、実際に運用するのは大変なので、多くの学校で制服が採用されているのですけれども……


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