3月30日現在、感染者は増えており、危機的状況であると私は認識しています。
ネット上は、東京都は都市封鎖になるのか!?とざわついていますし
医師会は「緊急事態宣言を出した方が良いのでは」という趣旨の会見をしました。
感染が爆発してから規制するのでは手遅れになると言っていましたが、その通りだと思います。
一方で我々教員は、学校再開に向けて動き出しています。
先日文科省が出した、「諸々に気をつけて再開させましょう」という趣旨のガイドラインをもとに、各教育委員会の指示をもとに、再開の方向性です。
私が勤務する自治体も、来月、予定通りの日程で、新学期を始めます。
もちろん、これからの情勢ですべてひっくり返る可能性もありますが
とりあえず現時点で私が感じている心配・懸念を、思いつくままに書こうと思います。
・本当に3条件を回避できるのか?
①換気の悪い密閉空間
②多くの人が密集
③近距離での会話や発声が行われる
この3条件を徹底して避けろ、というお達しですが、それはそもそも可能なんでしょうか?
(これは何度も似たようなことを書いていますが)
本当に徹底して避けようと思ったら、生徒が寒いと訴えようが、花粉症が……と言ってこようが、全てを無視して窓を全開にしつつ
生徒間の机をブースのようなもので区切り、交流を遮断
さらに生徒同士の会話を禁止した上で黙々とプリント学習……みたいな授業スタイルになるでしょう。
当然、そんな授業を展開することは非現実的で
「3条件の回避を優先すべきか?それともマトモな授業をすることが優先か?」
という何とも答えが得られない議論の沼にはまるわけです。
ちなみに私は理科教師なのですが
たとえば顕微鏡1台を数名の生徒で囲んで観察し、そこからわかったことをグループでまとめる、なんて授業が良く行われます。
これは禁止になるのでしょうか?
禁止になるなら、有意義な代替手段は何になるのでしょうか?
そして、休み時間や給食の時間はどうするのですか?
考えるだけで頭が痛いです。
・検温は現実的なのか
文科省ガイドラインでは、「登校した児童生徒に検温をさせなさい」となっていました。
それを真面目にやろうとしたら、1時間程度検温の時間を設ける必要があります。
(1人1台分の体温計が緊急配備されれば話は変わりますが、そんなことは起きないでしょう。)
ですから、現在、私の市では、各家庭で検温をした上で家から送り出してもらい、朝の体温を申告させてはどうか、ということで話が進んでいます。
しかしそれでは協力が得られない家庭もありますし、測り忘れたことを言い出せずに嘘の申告をする児童生徒も出るでしょう。
それでコロナ感染を見落とした、なんてことになっては……です。
・マスクの装着は徹底されるのか
依然、使い捨てマスクの入手は困難です。
仮にその問題がクリアされたとしても、マスクの装着が徹底されるのかは疑問です。
大人でさえ、不適切なマスクの装着をしている人を見かけますよね?
(例:鼻をおおわない装着)
子どもだとなおさらです。
息苦しくなって、教師の目を盗んで外すこともあるでしょう。
また、マスク装着の徹底が達成できたとしても、それで完璧にコロナの感染を阻止できるわけでもありません。
・教師の消毒は所詮素人の消毒
教師は、学校設備を消毒せよとのことですが
養護教諭以外の教師は、医学・防疫関係については、素人です。
もちろん、児童生徒の身を守る立場ですから、色々と訓練は受けていますが
「よく勉強している一般市民」程度です。
医者や看護師、専門家のような消毒処理を期待されては困ります。
学校に専門のスタッフを配置するわけでもないのです。
「先生がちゃんと消毒してるから大丈夫」と思われては困ります。
・行事はどこまで許容されるのか
たとえば、私の勤務校では、2年生は6月にキャンプ学習、10月に職場体験学習、3年生は5月に修学旅行の予定でした。
修学旅行は、すでに11月に延期が確定しました。
キャンプは、決定していませんが、多分無理でしょう。
やったら最後、例の3条件を達成しまくりです。
また、職場体験学習も困難でしょう。受け入れてくれる事業所があると思えませんし
万一あったとしても、「おたくで受け入れてもらった生徒、帰宅後コロナってことがわかりました!」なんてなったら大惨事です。
校内行事は、どこまで許容されるのでしょうか。
あまりにやらなさすぎては、「だったら何のために再開したの?」となります。
かといって、平常運転では、配慮に欠けていると言わざるを得ないでしょう。
この件については、いろいろな意見があると思います。
いつ収束するのか?ワクチンはいつできるのか?どうすれば治癒するのか?
それがわからないから新型なんです。だから怖いのです。
そんなわけですから、「とりあえず、落ち着くまで、人と人の関わりを最小限にするしかない」というのが私の考えです。
で、その最小限の中に何が当てはまるのかというので多分モメるのでしょう。
それについて私は、少なくとも公立小中学校・高校はその中に入らないと思っています。
そもそも、学校とは、「他者との関わりのなかで、人格を育んだり、社交性や常識を学んだりする場所」だと私は認識しています。
他者との関わりが社会の基盤を脅かしている情勢なのですから、この状況下で新学期スタートはナンセンスだというのが私の考えです。
「休校で、子どものストレスが~」という意見も多く聞きました。
【速報版】緊急子どもアンケート結果発表 新型コロナウイルス感染症拡大対応にかかる「子どもの声・気持ちをきかせてください」発表なんてものも公開されました。
しかし
子どもが危ないことをやろうとしていたら止めてあげるのが大人の責務ではないでしょうか。
(ここでいう危ないこと、とはもちろん例の3つの条件や外出のことです)
そんな中、家で可能な限り子どもに寄り添って支えてあげるのが親のやるべきことではないでしょうか。
新学期まで、後10日足らず。
心配しか思いつきません。
4月から学校を再開するのが妥当かどうかについて、皆さんの意見をお寄せください。
ご意見はこちらまで。
ネット上は、東京都は都市封鎖になるのか!?とざわついていますし
医師会は「緊急事態宣言を出した方が良いのでは」という趣旨の会見をしました。
感染が爆発してから規制するのでは手遅れになると言っていましたが、その通りだと思います。
一方で我々教員は、学校再開に向けて動き出しています。
先日文科省が出した、「諸々に気をつけて再開させましょう」という趣旨のガイドラインをもとに、各教育委員会の指示をもとに、再開の方向性です。
私が勤務する自治体も、来月、予定通りの日程で、新学期を始めます。
もちろん、これからの情勢ですべてひっくり返る可能性もありますが
とりあえず現時点で私が感じている心配・懸念を、思いつくままに書こうと思います。
・本当に3条件を回避できるのか?
①換気の悪い密閉空間
②多くの人が密集
③近距離での会話や発声が行われる
この3条件を徹底して避けろ、というお達しですが、それはそもそも可能なんでしょうか?
(これは何度も似たようなことを書いていますが)
本当に徹底して避けようと思ったら、生徒が寒いと訴えようが、花粉症が……と言ってこようが、全てを無視して窓を全開にしつつ
生徒間の机をブースのようなもので区切り、交流を遮断
さらに生徒同士の会話を禁止した上で黙々とプリント学習……みたいな授業スタイルになるでしょう。
当然、そんな授業を展開することは非現実的で
「3条件の回避を優先すべきか?それともマトモな授業をすることが優先か?」
という何とも答えが得られない議論の沼にはまるわけです。
ちなみに私は理科教師なのですが
たとえば顕微鏡1台を数名の生徒で囲んで観察し、そこからわかったことをグループでまとめる、なんて授業が良く行われます。
これは禁止になるのでしょうか?
禁止になるなら、有意義な代替手段は何になるのでしょうか?
そして、休み時間や給食の時間はどうするのですか?
考えるだけで頭が痛いです。
・検温は現実的なのか
文科省ガイドラインでは、「登校した児童生徒に検温をさせなさい」となっていました。
それを真面目にやろうとしたら、1時間程度検温の時間を設ける必要があります。
(1人1台分の体温計が緊急配備されれば話は変わりますが、そんなことは起きないでしょう。)
ですから、現在、私の市では、各家庭で検温をした上で家から送り出してもらい、朝の体温を申告させてはどうか、ということで話が進んでいます。
しかしそれでは協力が得られない家庭もありますし、測り忘れたことを言い出せずに嘘の申告をする児童生徒も出るでしょう。
それでコロナ感染を見落とした、なんてことになっては……です。
・マスクの装着は徹底されるのか
依然、使い捨てマスクの入手は困難です。
仮にその問題がクリアされたとしても、マスクの装着が徹底されるのかは疑問です。
大人でさえ、不適切なマスクの装着をしている人を見かけますよね?
(例:鼻をおおわない装着)
子どもだとなおさらです。
息苦しくなって、教師の目を盗んで外すこともあるでしょう。
また、マスク装着の徹底が達成できたとしても、それで完璧にコロナの感染を阻止できるわけでもありません。
・教師の消毒は所詮素人の消毒
教師は、学校設備を消毒せよとのことですが
養護教諭以外の教師は、医学・防疫関係については、素人です。
もちろん、児童生徒の身を守る立場ですから、色々と訓練は受けていますが
「よく勉強している一般市民」程度です。
医者や看護師、専門家のような消毒処理を期待されては困ります。
学校に専門のスタッフを配置するわけでもないのです。
「先生がちゃんと消毒してるから大丈夫」と思われては困ります。
・行事はどこまで許容されるのか
たとえば、私の勤務校では、2年生は6月にキャンプ学習、10月に職場体験学習、3年生は5月に修学旅行の予定でした。
修学旅行は、すでに11月に延期が確定しました。
キャンプは、決定していませんが、多分無理でしょう。
やったら最後、例の3条件を達成しまくりです。
また、職場体験学習も困難でしょう。受け入れてくれる事業所があると思えませんし
万一あったとしても、「おたくで受け入れてもらった生徒、帰宅後コロナってことがわかりました!」なんてなったら大惨事です。
校内行事は、どこまで許容されるのでしょうか。
あまりにやらなさすぎては、「だったら何のために再開したの?」となります。
かといって、平常運転では、配慮に欠けていると言わざるを得ないでしょう。
この件については、いろいろな意見があると思います。
いつ収束するのか?ワクチンはいつできるのか?どうすれば治癒するのか?
それがわからないから新型なんです。だから怖いのです。
そんなわけですから、「とりあえず、落ち着くまで、人と人の関わりを最小限にするしかない」というのが私の考えです。
で、その最小限の中に何が当てはまるのかというので多分モメるのでしょう。
それについて私は、少なくとも公立小中学校・高校はその中に入らないと思っています。
そもそも、学校とは、「他者との関わりのなかで、人格を育んだり、社交性や常識を学んだりする場所」だと私は認識しています。
他者との関わりが社会の基盤を脅かしている情勢なのですから、この状況下で新学期スタートはナンセンスだというのが私の考えです。
「休校で、子どものストレスが~」という意見も多く聞きました。
【速報版】緊急子どもアンケート結果発表 新型コロナウイルス感染症拡大対応にかかる「子どもの声・気持ちをきかせてください」発表なんてものも公開されました。
しかし
子どもが危ないことをやろうとしていたら止めてあげるのが大人の責務ではないでしょうか。
(ここでいう危ないこと、とはもちろん例の3つの条件や外出のことです)
そんな中、家で可能な限り子どもに寄り添って支えてあげるのが親のやるべきことではないでしょうか。
新学期まで、後10日足らず。
心配しか思いつきません。
4月から学校を再開するのが妥当かどうかについて、皆さんの意見をお寄せください。
ご意見はこちらまで。