道具屋 落語やりま～す。

何かの間違いでしょう？

いや、いやいや３万４０００￥の品だよ？しかも現時点で最新型だし

７００￥っておかしでしょう！

「ですから、最初に言ったじゃありませんか、高くは買い取れないかもしれないと。」

それにしたって１０００￥にもならないなんてどう考えたってありえないよ

あと、入り口のクソゲーが６０００￥って？しかも発売してから数年経っているやつ

「失礼ですがお客さん。あのゲームはクリアしてからが本当の面白みがある、見る人が見たら正真正銘の名作。」

あぁ、そうなんだ

「１万￥や倍の１万２０００￥でも羽が生えて飛ぶように売れる。それほど希少価値もあります。」

そんなに名作だったら何で店の入り口に置いておくんだよ。店の奥に大事に飾っといたらいいじゃねーか！

「へっへっ、。それが面白いんでございますよ！あれを店先に飾ると、時々、最新ゲームがただ同然で手に入ります。」

道具屋 落語やりま～す。

店内見て回れってもうほとんど見てるし。こんな狭いんじゃぁこれ以上どこ見んだよ、、。

よし、３００００￥以上なら売ろう！

もしかして、ひょっとしたら３万２千￥なら即決だな、

「お客様大変長らくお待たせいたしました。」

「まず、本体ですけれども綺麗で傷も汚れもなかったので、状態は良いですね。」

そうでしょ！そうなんですよ！大切に使っていたからねガラスの扉の中だったし。

「箱と説明書も付いていて非常に綺麗ですね。」

説明書読まないし、箱の中の包装関係もあるでしょう？でっ！￥？

「本体と箱、説明書で７００￥で買い取ります。」

え？

道具屋 落語やりま～す。

そうなんだ。

あの、今日ふらっと店に入ったんだけど結構いろいろ良いものありそうな感じで

実はゲーム機を売ろうかなーなんて今思っていて、

「それでしたら買取りもやっていますので、是非当店へ。小さな店ですので決して高くは買取はできないかもしれませんが。」

これなんだけどね半年前に出たばかりで、まだ一年も経っていない定価３万４０００￥の最新ゲーム機

本当は手放したくないんだけどね

ゲームが楽しすぎてしまいには彼女がゲームと私どっちが大事なの？って涙流して怒るんでね、しーょうがなく

「どれ、ちょっと奥にいって査定してきますからね、その間店内でも見て回って、少々お時間をください。」