平成22年に「ヨーロッパ100名城」が選定されました。近年ヨーロッパを訪問する日本人が増えるにしたがい、城郭を見学する機会も多くなりました。しかし華麗な宮殿は脚光を浴びますが、古代から発展した城郭都市や堅固な中世城郭は見逃されがちです。この選定を機にヨーロッパを代表する歴史的文化財としての名城を訪問することで、各国の歴史、建築文化に触れていただきたいと思います。
イギリス「カナーヴォン城」
口語短歌
「皇太子戴冠式を行うも 天空の城ラピュタの舞台」
1282年にウェールズを征服したイングランド王エドワード1世は、威厳を示しウェールズの反乱を防ぐためにウェールズをぐるりと囲む要塞城をつくったため、 北ウェールズには13世紀に建てられたお城が沢山あります。イギリス・ウェールズ北部のメナイ海峡に面した、セイオント川の河口に建つ巨大な城とその城壁。このお城はチャールズ皇太子が戴冠式を行った場所としても知られる由緒正しいお城です。宮崎駿監督のアニメ映画「天空の城ラピュタ」の舞台であるお城のモデルとなっています。
イギリス「コーンウィー城」
口語短歌
「城壁に囲まれた城遠征の 拠点となって遺産登録」
イングランド王エドワード1世によって建てられた、ウェールズ遠征の軍事拠点となったお城です。1283年からわずか4年半という短期間で完成しました。イギリスにある城塞の中でも保存状態がよく、コンウィの町が城壁で囲まれている姿を見ることができます。コンウィ城(Conwy Castle)は、イギリス、ウェールズ北部の都市コンウィにある城。コンウェイ城とも表記する。13世紀、イングランド王エドワード1世が築いたウェールズ遠征の拠点である。8つの円塔と外壁が残り、1986年、カーナーヴォン城、ビューマリス城、ハーレフ城とともに「グウィネズのエドワード1世の城郭と市壁」として世界遺産に登録された。イギリスの画家、ターナーがコンウィ城を描いている。.
イギリス「ドーヴァー城」
口語短歌
「城郭は中世からの歴史持ち 秘密基地として海峡睨む」
イングランド最大の城、ドーヴァー城は中世からの歴史を持つ強力な要塞です。第二次世界大戦中は、秘密指令基地として使用され、地下トンネルが張り巡らされています。イギリス,ケント県ドーバーにある城。英仏海峡を望む港ドーバーには,古くから城郭が築かれていた。現在残るものは,1179~91年頃ヘンリー2世が既存の城の天守と内部の城壁を改築したもの。外郭 (外壁は 1230~40) と内郭に取囲まれ,中心となる天守は3階建て,ノルマン型角塔天守の最大で最後の例。主入口は3階にあり,入口囲いと階段,内部の踊り場に組込まれた跳ね橋により到達でき,戦時にはその橋を落し天守の防衛をはかっていた。
イギリス「ハーレック城」
口語短歌
「ハーレック歴史的には重要で 争奪戦を繰り広げるも」
ウェールズ北西部の町ハーレック(Harlech)にあるハーレック城はイングランド王エドワード1世がウェールズ征服のため、1282〜89年にかけて建てた要塞城です。ウェールズ語で「美しい岩」の意味をもつ城は高さ約60メートルの岩山の上に築かれていて、築城当時は西側が海に面していたことから、麓には船着き場もかねた城門が造られました。現在は海まで約1.6kmほど土地が広がり、城下には道路や鉄道が走っています。ハーレック城はウェールズ最後の英雄オワイン・グリンドゥールによって占領された時期があるほか、バラ戦争や清教徒革命など度々争奪戦が繰り広げられた歴史的にもとても重要な場所です。城の内部は廃墟化していますが、遺構や外壁は保存状態も良く、外観は美しさも感じるほどで歴史や世界遺産、古城好きにはおすすめの観光スポットです。
参照
http://jokaku.jp/europ-100/
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