SMEEより『カノジョ*ステップ』クリアしました。
ヒロインたちの可愛さ、魅力もさることながら、個性豊かなサブキャラとのノリのいい絡みがとにかく楽しい作品でした。
- ストーリー
子どもの頃から転校ばかりの男の子・秋くんが、これが最後の転校にするというお姉さんの決断のもと、暮らし始めた田舎で出会いと恋を育んでいく物語。
住処は祖母が営む民宿で、ちょっとアクティブでハイテクもいけるおばあちゃんにからかわれながら学校に通い始める秋くん、お姉さんは知らぬ間に学校教師としてティーチャーしてるし、教室にはヤンキーになぜか知り合いの友人キャラもいたり、賑やかを越えた騒々しい生活を送ることに。そして出会うヒロインたち。彼女たちを知り、関わり、触れ合い……いつしか恋へと繋がっていく過程を、コメディ増しましで楽しく追っていく、まずとにかく純粋に楽しかったです。
嫌味な感じに見えたキャラも笑わせてくる要員になるしギスギスしない、平和で穏やかでスローライフな学校生活。たわいのない毎日のイベントを追うのが居心地よかったです。
そこで生まれる恋。秋くんは転校生なので、やはりというか田舎のある種の固まった空気に新しさと物珍しさを与える立ち位置として介入していって。それぞれのヒロインのそれぞれの悩みであったり停滞だったりが、ゆっくりとほどけていく、そして惹かれていく様子が王道的であり安心しつつのワクワク感がありました。転校生もの、好きなんです。
- キャラクター
ヒロインは4人とプラス1人。私は のえ→久遠→明日香→椎名→とみ子 の順で攻略しました。
如月のえ
のえ先生は清楚系の虫好き博識女子。自分のいいところなんて……と思っていた彼女が、転校してきた秋くんに振り回されながら惹かれていく、奇をてらわない部分とのえ先生の乙女な心がぴたっとくる展開、すっと素直に心へと入ってくる結末が好きでした。真っ直ぐに恋愛してるなって一番感じたのはのえ先生シナリオかも。最初に攻略したこともあって思い入れもあったり。
芹沢久遠
久遠は小柄で可愛くておしとやかに見えるけどからかい上手な後輩女子。久遠のビジュアルはヒロインズでも一番好みでした。彼女もまた転校をした身で、秋くんと似た立場。久遠シナリオは、ほかのヒロインでは振り回す側だった秋くんが、久遠の一挙手一投足に振り回されていくシーンもあり、全ヒロインを終えて振り返っても新鮮で目を引く展開だったなと思います。あとエンディングがすごくグッときました。
柳明日香
明日香は体操に秀でた同級生女子。彼女の体の女性らしさとアンバランスな無邪気な心を、秋くんが支えて距離が縮まっていく、男女間の友人的感覚からの進展で生まれる関係性がとてもよかったです。明日香シナリオでは体操部の女子たちがからかったりひやかしたりであわあわする秋くんが見れたのが楽しかった思い出。
華野椎名
椎名先輩は何でもできて何でも任せられる優秀な生徒会長。椎名先輩の悩みはほかのヒロインたちと比べてちょっと複雑。家庭事情と絡めて、彼女のある意味の諦めの感情と、どうしたらいいのか迷う気持ち、そこに秋くんが踏み込んだり見てあげたりと、プレイしているこちらも行く先を見守る思いでした。答えを出すこと、それを表明すること、その違いを深く感じるシナリオでした……。
岡田とみ子
とみ子は地味系ネガティブクラスメイト。とりあえずよく叫ぶ彼女に最初は驚いていたのが次第に慣れてきて面白かったです。彼女がずっと悩んでいることってすごく共感できるんですよね。そう考えるのわかる……というところと、ちょっと引くところも、合わせてとみ子の特徴で、それだけに結末を見届けての満たされていく感覚がすごくよかったです。
- まとめ
個性のとがったキャラクターたちとのいい意味でふざけ合った騒がしい雰囲気がとにかく楽しくてたまらない作品でした。サブキャラの正吾と健勝との男子間の下世話な会話とかも大好きですごく笑って。誰もかれもがそろいもそろってノリがいいってすごい。
そんな感じのよくある(といいな)日常を味わいつつ、青春に恋にと歩んでいくストーリー。面白かったです。