6月13日(ブルームバーグ):トヨタ自動車 の内山田竹志副会長は独BMW と共同開発を進めるスポーツカーについて、過去に販売していた「スープラ」の後継車種に位置づけられるような、ミッドサイズ車が望ましいとの考えを示した。
内山田氏は12日に大阪市内で取材に応じ、共同開発するスポーツカーについて、富士重工業 と共同開発して昨年4月に発売した「86」(ハチロク)と「同じものをつくってもしょうがない」と指摘。86より車格が上のスープラの「後継ポジションみたいなものがほしい」と話した。実際の商品開発はチーフエンジニアが決めるとも述べた。
トヨタのウェブサイトによると、スープラの初代は1986年の発売で、3リッターと2リッターエンジンを搭載。2代目は93年の発売で、価格(東京)は290万円から472万円。一方、小型スポーツカーの86は2リッターエンジン搭載で、価格は199万円から。
環境技術で協力を進めていたトヨタとBMWは昨年6月、スポーツカーや燃料電池システムの共同開発など協力関係強化で合意したと発表。今年1月にはリチウム空気電池技術や軽量化技術の共同研究開発で正式契約を締結したと発表。スポーツカーでは、共通プラットフォーム(車台)コンセプト決定のため、年内完了を目指して事業化調査を開始するとしていた。
トヨタ広報担当の布施直人氏は、共同開発車について「まだ何も決まっておらず、コメントできない」と話した。
国内市場では、若者の車離れ、販売頭打ち、人気があるのは低燃費で環境性能に優れた小型の車という状況の中、トヨタは昨春、86を投入。車好きとして知られ自らモータースポーツの国際C級ライセンスを持つ豊田章男社長の就任以降、トヨタはスポーツタイプ車の開発を加速させている。
内山田氏は会長昇格が内定しており、14日に開催予定のトヨタの株主総会などを経て正式に決まる見通し。経団連副会長も務め、この日は大阪市内のホテルで開かれたイベントに参加していた。
車鍵の専門通販サイト-Carkeydeal.com
自動車整備関連ソフト専門店-uobd2.net