恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

小説を検索しやすくするためインデックスを作りました

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茶倉譲二 続編ハピエン~その2

2016-03-18 08:14:23 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。 

☆☆☆☆☆

以前予告した譲二続編のハピエンです。

譲二続編のスパエンは京都に、ハピエンは兵庫県の姫路城に行きます。

スパエンのヒロイン好みの内容に対して、ハピエンは譲二さんがとっても楽しんでる。

姫路城エピは譲二さんらしさが出ていて、私的には好きな話です。

☆☆☆☆☆
茶倉譲二 続編ハピエン~その2

〈譲二〉

あまり眠れなかったのか、百花ちゃんもいつもより早く朝食に下りてきた。

いつもより豪華な朝食とお弁当を百花ちゃんはとても喜んでくれた。

俺の弁当は、みんなに羨ましがられるそうだ。

朝食の合間に、思い切って旅行のことを切り出してみた。

譲二「ところで百花ちゃん、今週の土日って、何か予定ある?」

百花「いえ、何も…」


きょとんとした百花ちゃんに勢い込んで提案した。


譲二「それじゃ、一緒に兵庫行かない?」

百花「兵庫…ですか?」

譲二「そう!お城を見に!」

百花「兵庫のお城っていったら…」


百花ちゃんは小首を傾げて考え込む。

その答えを待つのもまどろっこしくて、先まわりして口にする。


譲二「姫路城だよね!」

譲二「何度か見に行ったことがあるんだけど」

譲二「行くたびに違う発見があるっていうか…何度行っても飽きないよ」


そうなんだ。

あの感動をぜひ百花ちゃんにも教えてあげたい、というか共有したい。


百花「ふふっ!譲二さん、子供みたい」


百花ちゃんは優しい笑みを浮かべていう。

あ! また、やっちまったかもしれない。


譲二「え!困ったな…はしゃぎ過ぎたかな」

百花「いえ…でも、そんなに良いところなんですね」

譲二「世界文化遺産に登録されている城だからね。見事だよ」

百花「私もぜひみたいです!」

譲二「じゃあ、決まり。週末楽しみにしてて」

百花「はい!」


姫路城には何度か行ったことがあるけれど、改修工事「平成の大修理」が終わってからは初めてになる。

楽しみだ。

 

その3へつづく


茶倉譲二 続編ハピエン~その1

2016-03-17 08:19:32 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。 

☆☆☆☆☆

以前予告した譲二続編のハピエンです。

譲二続編のスパエンは京都に、ハピエンは兵庫県の姫路城に行きます。

スパエンのヒロイン好みの内容に対して、ハピエンは譲二さんがとっても楽しんでる。

姫路城エピは譲二さんらしさが出ていて、私的には好きな話です。

☆☆☆☆☆
茶倉譲二 続編ハピエン~その1

〈譲二〉

クロフネが閉店した翌日。

身体は疲れているはずなのに、頭は冴えていて、まだ暗いうちに目が覚めてしまった。

布団の中で目を覚ましていてもしょうがないから、思い切って起きることにした。

まだ5時だが、朝食の準備を始める。そうだ。百花ちゃんの弁当も作ってしまおう。


料理をしながら考える。

百花ちゃんとはこれから離ればなれになるけど、その前に何か思い出を作っておきたい。

デート?

どんな?

実家の仕事が始まれば、ゆっくりは出来ないから…その前に、百花ちゃんと歴史的な遺構をまわれたら。

そう…例えば、城跡とか…。

いやいや…まてよ。

城跡には石垣くらいしかないし、百花ちゃんは面白くないだろうな…。

俺なら半日は楽しめるだろうけど。

やっぱり百花ちゃんと回るなら、ちゃんと天守閣が残ってるような城じゃないと…。

となると日帰りでは難しい。


デートではなく旅行だな。

それで…一泊するとなると、かなり足も伸ばせることになる…。

それなら、ぜひともあの城を百花ちゃんに見せてあげたい。

俺の心は決まった。

 

その2へつづく


茶倉譲二 続編スパエン~その11

2016-02-19 07:52:59 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。
 

☆☆☆☆☆

随分間が空いちゃいましたが、譲二続編のスパエンです。

譲二続編のスパエンは京都に、ハピエンは兵庫県の姫路城に行きます。

旅行の内容はスパエンはヒロイン好み、ハピエンは譲二さん好みかな?って思う。

今回、スパエンを彼目線でたどるのですが、ハピエンの姫路城エピは譲二さんらしさが出ていて、私的には好きなので、ハピエン彼目線もぼちぼち書いていこうかなって思ってる。

さて、譲二ルートでは、続編のスパエンもハピエンも最後まで結ばれるとこまではいかない。

けど、彼目線で辿ることで、譲二さんが10歳年下のヒロインをすごく可愛いくて大切に思っている気持ちを描いてみたつもりです。


☆☆☆☆☆

茶倉譲二 続編スパエン~その11

〈譲二〉

電気を消して、布団に横たわる。

手をつないで眠りたいと言ったものの、百花ちゃんは手を脇に置いたまま、カチコチになってるみたいだ。

隣に寝ている俺にも緊張が伝わってくる。


(これは…俺の方から手をつなぐべきだよな?)


そっと手を取ろうとして、百花ちゃんの腕に肘がぶつかる。


百花「きゃっ!?」

譲二「えっ?」


(なんで、悲鳴をあげちゃうの?)


百花ちゃんが身体をずらしながら言う。

百花「ご、ごめんなさい!あの、もうちょっとこっちに寄りますね!」


彼女が逃げないように腕をしっかり掴んだ。


譲二「そうしたら、百花ちゃんが布団から出ちゃうでしょ」

百花「で、で、でも…」

譲二「そんなに緊張されると、困っちゃうな」

百花「あ…ごめんなさ」


もう我慢できなくなって、百花ちゃんの身体を抱き寄せた。


百花「えっ?」

譲二「かわいすぎて」


百花ちゃんに覆い被さると唇を重ねた。


百花「んっ…」


彼女への愛しさにいつもより深く求めてしまう。


譲二「ごめんね、我慢できなくて」

百花「じょ、譲二さ…」


百花ちゃんの慌て方が可愛いくて、愛しくて思わず、くすっと笑ってしまう…。


(これ以上のことは百花ちゃんには無理だよね)


安心させるように囁いた。


譲二「大丈夫、我慢できないのはここまで」

譲二「百花ちゃんが2年待ってくれるって言ったんだから」

譲二「俺も、そのくらいは待たなきゃね」

百花「譲二さん…」

譲二「それに…焦って早く大人になろうとしなくていいからね」


俺が好きなのは今のままの百花ちゃんなんだから。


譲二「百花ちゃん、おやすみ」

百花「おやすみなさい…」


何よりも大切な愛しい人が今、俺の腕の中にいる。

やがて、彼女の寝息が聞こえてきた。

俺はそれを耳元で聞きながら横たわっていた。

なんだか、しばらく眠れそうにない。

俺の可愛いお姫様。

これからしばらく会えなくなるけど、もう一生離さないからね。

『茶倉譲二 続編スパエン おわり


☆☆☆☆☆


苦しんだものの、なんとか譲二ルート続編のスパエンまで終わりました。

苦しんだと言いながら、ハピエンも彼目線で書くつもりだからね(^▽^;)。

でも、これでやっと『勝手に3年後編』に移れます。

と、さり気なく次のアピールをしちゃいました(^ε^)♪


茶倉譲二 続編スパエン~その10

2016-02-18 07:51:18 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。
 

☆☆☆☆☆

随分間が空いちゃいましたが、譲二続編のスパエンです。

譲二続編のスパエンは京都に、ハピエンは兵庫県の姫路城に行きます。

旅行の内容はスパエンはヒロイン好み、ハピエンは譲二さん好みかな?って思う。

今回、スパエンを彼目線でたどるのですが、ハピエンの姫路城エピは譲二さんらしさが出ていて、私的には好きなので、ハピエン彼目線もぼちぼち書いていこうかなって思ってる。

さて、譲二ルートでは、続編のスパエンもハピエンも最後まで結ばれるとこまではいかない。

けど、彼目線で辿ることで、譲二さんが10歳年下のヒロインをすごく可愛いくて大切に思っている気持ちを描いてみたつもりです。


☆☆☆☆☆

茶倉譲二 続編スパエン~その10

〈譲二〉

やっと泣きやんだ百花ちゃんと手をつないで部屋に戻った。

部屋には布団が一組しか敷いてない。

これは仲居さん、勘違いしちゃってるみたいだ。

俺に続いて入ってきた百花ちゃんも布団を見て戸惑っている。

本来なら仲居さんを呼んで布団を敷きなおしてもらうべきなんだろうけど…。

これは…ちょっと百花ちゃんに甘えてもいいかな?


譲二「…百花ちゃん」

百花「は、はい」

譲二「もし嫌じゃなかったら…仲居さん呼ばなくてもいい?」


百花ちゃんと添い寝できたら、この旅行の一番の思い出になるんだけどな。


百花「あの…わ、私…譲二さんと、そ、その…」


なんだか慌ててる百花ちゃん。

ええっと…もしかしたら、添い寝以上のことを望んでるって思われてる?


そっか、さっきの露天風呂の件でも慌ててたもんな。

確かに流れでそうなったらいいな…と思う気持ちは10%くらいはまだ残ってるけど。


百花「そういう…関係になってもいい、というか…」


やっぱり…。

頬は真っ赤だし、焦ってしどろもどろで…、そんな百花ちゃんもすごく可愛いんだけどね。

落ち着かせようと名前を呼んでも、ただ顔をこわばらせ、どもりながら意味不明なことを喋ってる。

いや、意味不明ではないな…。

優しくムードがある状態で俺と結ばれたいってことなんだよね。

そして何よりよく分かったのは、百花ちゃんは心の準備がまだまだだってことだ。


やっぱり俺は焦り過ぎてたのかもしれない。

百花ちゃんはかわいそうなくらい必死で言い訳している。


百花「そういうところからがいいというか…!」

譲二「百花ちゃん」

百花「は、はい!」

譲二「おませさんだな、百花ちゃんは」


百花ちゃんの頭をよしよしと撫でる。

大人びたと思ってたけど、こういうところは出会った頃と変わらないな…。

本音を言えば、離ればなれになる前に、百花ちゃんとはもっと深い結びつきが欲しい。

他の男に取られないように…確実に俺だけのものだと言えるように…だけど…。


譲二「今は俺の方の問題が何も解決してないし」


半分自分に言い聞かせるように言った。


譲二「そういうのは、全部終わってからじゃないと…」

百花「あ…」

百花「わ、私、また勘違いを…」


百花ちゃんは可愛い頬をいっそう赤く染めた。


譲二「本当は百花ちゃんの勘違いってわけでもないんだけどね」

譲二「一気に終わらせちゃったら勿体無いって思って」

百花「!」


また目を丸くさせた百花ちゃんを安心させるように微笑んだ。


譲二「百花ちゃんの心の準備ができるまで待つよ」

百花「…はい」

百花ちゃんが小さくうなずく。


(だけど…あと少しだけ、百花ちゃんに甘えてもいいかな?)

俺は思い切って、口に出した。


譲二「でもね…君と一緒に寝たいんだけど、いい?」


2人で過ごす最後の思い出に…。


譲二「手をつないで…眠りたいんだ」


甘えるように言うと、百花ちゃんも頬を染めて言った。


百花「私も、そうしたいです」

譲二「よかった」

その11へつづく


茶倉譲二 続編スパエン~その9

2016-02-17 08:09:59 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。
 

☆☆☆☆☆

随分間が空いちゃいましたが、譲二続編のスパエンです。

譲二続編のスパエンは京都に、ハピエンは兵庫県の姫路城に行きます。

旅行の内容はスパエンはヒロイン好み、ハピエンは譲二さん好みかな?って思う。

今回、スパエンを彼目線でたどるのですが、ハピエンの姫路城エピは譲二さんらしさが出ていて、私的には好きなので、ハピエン彼目線もぼちぼち書いていこうかなって思ってる。

さて、譲二ルートでは、続編のスパエンもハピエンも最後まで結ばれるとこまではいかない。

けど、彼目線で辿ることで、譲二さんが10歳年下のヒロインをすごく可愛いくて大切に思っている気持ちを描いてみたつもりです。


☆☆☆☆☆

茶倉譲二 続編スパエン~その9

〈譲二〉

俺は前もって用意してあった指輪を百花ちゃんの指にはめた。

その手は右手だ。

今はまだ…右手でいい。

次に指輪をプレゼントする時こそ…。



百花ちゃんが俺の右手に目を留めた。

彼女のとペアの指輪が俺の右手の薬指にも入っている。


譲二「俺にはめてもらうのは、本番までとっておくよ」

百花「本番…?」

譲二「一気に全部叶えちゃったら、もったいないからね」


その言葉を聞いた百花ちゃんがぎゅっと俺に抱きついた。


譲二「2年も待たせるけど…絶対、他の男には渡さないから」


百花ちゃんの身体を包み込むように抱きしめる。


百花「ずっと待ってます…譲二さんのこと」


(百花ちゃん…今までありがとう)


俺は彼女を抱きしめながら、いろんなありがとうを伝えた。


サンドイッチをおいしいって言ってくれてありがとう。

高校生になるまで、俺のことを覚えていてくれてありがとう。

今まで一緒に住んでくれてありがとう。

俺のこと、好きになってくれてありがとう。


そして…俺のことを…「待ってる」って…言ってくれたこと…。


(その言葉、本当に嬉しかったよ…ありがとう)


俺の「ありがとう」に答える度に、百花ちゃんの返事は…だんだん涙混じりになって行って…。

………。

百花ちゃんは……。

百花ちゃんは…俺にしがみついて。

……泣き続けた。


その10へつづく